ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

和知ダム

2021-04-19 03:20:30 | 京都府
2021年3月27日 和知ダム

和知ダムは左岸が京都府船井郡京丹波町小畑、右岸が同町市場の級河川由良川本流中流部にある関西電力の発電目的の重力式コンクリートダムです。
1968年(昭和43年)に関西電力和知発電所とともに建設され、同発電所で最大5700キロワットのダム式発電を行っています。
完成前年の1967年(昭和42年)の試験湛水中に第3ゲートが破損する事故が発生、ほぼ満水状態だったダム湖の水が一気に流出し死者1名を出す惨事を起こしています。
この事故を契機に河川施設構造令のうちダムの構造令が改正されることになりました。

京丹波町中心部から国道27号線を綾部方面に北上し、市場交差点で県道12号を分けると左手に和知ダムが見えてきます。
ダム下流側にある和知発電所への管理道路を進むと立ち入り禁止のフェンス手前から辛うじてダムの下流面が見えるようですが、今回は工事車両が止まっていたため管理道路に入ることができませんでした。
国道27号線から。


 

ダムの右下にあるのが和知発電所です。


上流から。


上流面全景
左岸にゴミ除去施設があります。


ゲート及び取水設備をズームアップ。
クレストには関電ブラックのラジアルゲート4門。
右手が取水洪スクリーン、さらに右隣の建屋下が巡視艇格納スペースになっています。


こちらはダム右岸上流側にあるダム管理事務所。
もちろん立ち入り禁止です。


(追記)
和知ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。

1404 和知ダム (1613)
左岸 京都府船井郡京丹波町小畑 
右岸           市場 
由良川水系由良川 
 
 
25.2メートル 
141メートル 
5119千㎥/1286千㎥ 
関西電力(株) 
1968年 
◎治水協定が締結されたダム 

由良川ダム

2021-04-19 01:54:58 | 京都府
2021年3月27日 由良川ダム
 
由良川ダムは左岸が京都府綾部市下替地町、右岸が同市戸奈瀬町の一級河川由良川本流中流部にある関西電力の発電目的の重力式コンクリートダムです。
1924年(大正13年)に川北電氣(株)によって由良川発電所の取水堰として建設され、同発電所で最大2460キロワットのダム式発電を行っていました。
その後由良川発電所および由良川ダムはは帝国電燈(株)を経て1939年(昭和14年)の国家電力統制法により関西配電により接収され、1951年(昭和26年)の電気事業再編政令により関西電力(株)が事業継承しました。
その後1991年(平成3年)に由良川発電所が再開発され新由良川発電所が完成、最大出力が4900キロワットに増強されています。
 
左岸から
ダムは全面越流式で堤体はコンクリート製ですが、1924年(大正13年)の竣工当時は石張りだったようです。
ダム直上に吊り橋が架かっていますが、今は朽ち果て通行禁止です。
写真左手の建屋が新由良川発電所、吊り橋に隠れていますが対岸右手が取水口です。
 
右岸に回り込みます。
眼下の建屋が取水口です。
 
1枚目の写真はちょうど対岸から撮影しました。
 
ダムそばの桜は満開ですが、フェンスにガードされ同じような写真しか撮れません。
対岸(左岸)に魚道があり、また減勢部分にはもとは副ダムだったと思しきコンクリートの遺構が見えます。
 
水利使用標識
許可年月日と許可期限が白紙。
 
発電ダムのためガードが厳しく見学箇所が限定されるのはやむをえません。
 
(追記)
由良川ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1386 由良川ダム (1612)
左岸 京都府綾部市下替地町
右岸       戸奈瀬町
由良川水系由良川
15.2メートル
89.7メートル
958千㎥/302千㎥
関西電力(株)
1924年
◎治水協定が締結されたダム