2016年9月 5日 長井ダム
2023年7月23日
長井ダムは左岸が山形県長井市寺泉、右岸が同市平野の一級河川最上川水系置賜野川にある国交省東北地方整備局が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
1969年(昭和42年)の羽越豪雨を契機に建設省(現国交省)は最上川水系全体の治水事業を見直し、特に洪水被害が甚大であった置賜白川、置賜野川、寒河江川への多目的ダム建設に着手します。
置賜野川にはすでに管野ダム、木地山ダムと2基の補助ダムが建設されていましたが、治水能力に不足があることから河川管理を山形県から国交省に移管し、菅野ダム直下への国直轄事業による新ダム建設が着手され2010年(平成22年)に竣工したのが長井ダムです。
長井ダムは特定多目的ダム法によって建設された特定多目的ダムで白川ダム(1981年竣工)、寒河江ダム(1990年竣工)と連携した最上川水系の洪水調節(当ダムでは毎秒最大780立米の洪水カット)、安定した河川流量の維持と不特定灌漑用水への補給、山形県中部地域への特定灌漑用水の供給、長井市への上水道供給、山形県企業局新野川第一発電所(最大出力1万キロワット)でのダム水路式発電を目的としています。
ダム建設に際しては豪雪地帯ということもあり工期が短縮できるRCD工法のほか、ダム建設としては初めてコンクリートの運搬・打設にテルハクレーンが採用されました。
長井ダムには2016年(平成28年)9月に初訪、2023年(令和5年)7月に再訪しました。
日時の記載のないものはすべて再訪時の写真です。
長井市街から県道252号線を西進すると右手に長井ダムが姿を見せます。
大規模ダムですが2010年(平成22年)竣工ということで洪水吐はゲートレス。
クレスト自由越流頂3門、自然調節式オリフィス2門を備えています。
(2016年6月18日)
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再訪時はオリフィスから越流中。
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右岸ダムサイトには管理事務所と資料室を兼ねた展望所があります。
こちらは展望所。
(2016年6月18日)
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お結びのような記念碑。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/bf/ac43a05f1473bc5a4fe08a0e4ae3900f.jpg)
ダムサイトのモニュメント。
芸術音痴には評価の仕様がない作品。
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上流面。
洪水吐の奥は選択取水設備
これで常時満水位です。
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親柱はピカピカの御影石
直轄ダムということで天端は2車線幅以上ありますが、徒歩のみ開放。
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ダム下には駐車スペースも設けられていますが、残念ながら立ち入り禁止。
放流バルブ1条が見えますが、訪問時はオリフィスから越流してたためバルブは閉じていました。
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アングルを変えて。
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よく見ると左岸側導流部の水が跳ねています。
竣工時は異常がなかったことから、のちにコンクリートが欠落したと思われます。
いずれにしてもこのまま放置はできないのでは?
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ガラス張りのモダンな建屋。
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総貯水容量5100万立米のダム湖(ながい百秋湖)。
上流ではカヌー、カヤックなど湖面利用ができるほか夏期は水陸両用バスを使った遊覧船が運行されています。
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左岸から
襟が高いのが特徴。
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上流面。
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上流から遠望
右手は艇庫とインクライン。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/aa/2d746292506bc77668b8ab1c2e7012eb.jpg)
ゲート上流側をズームアップ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/aa/ca00c3321f9e9e3dde760f8766b86097.jpg)
直轄ダムということで資料施設なども充実していますが、ゲートレスということもあり今一つ面白みに欠けるというのが偽らざる印象。
(追記)
長井ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
0448 長井ダム(0550)
左岸 山形県長井市寺泉
右岸 同市平野
最上川水系置賜野川
FNAWP
G
125.5メートル
381メートル
51000千㎥/48000千㎥
国交省東北地方整備局
2010年
◎治水協定が締結されたダム