ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

綱木川ダム

2017-05-21 06:00:00 | 山形県
2016年6月18日 綱木川ダム
2017年5月18日
 
綱木川ダムは山形県米沢市簗沢の最上川水系綱木川にある山形県県土整備部が管理する多目的ロックフィルダムです。
1967年(昭和42年)8月の羽越豪雨の際には鬼面川流域でも甚大な洪水被害が発生、これを機に抜本的な治水対策を求める声が高まります。
県は1984年(昭和59年)に鬼面川総合開発事業を採択し鬼面川右支流綱木川への多目的ダム建設に着手、2007年(平成19年)に竣工したのが綱木川ダムです。
綱木川ダムは建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで綱木川および鬼面川の洪水調節、安定した流量の維持と既得取水権への用水補給、置賜地域への上水道用水の供給を目的としています。
また河川維持放流を利用して山形県企業局綱木川ダム管理用発電所(最大出力450キロワット)で小水力発電を行っています。
 
最近人気急上昇の小野川温泉から県道233号を南下すると真正面に綱木川ダムが見えてきます。
ダム下は駐車場の完備の公園です。

 
下流に架かる県道233号からダムと正対できます。
3段構成の洪水吐減勢工と堤体のバランスが素晴らしく「カッコいい」ロックダムです。

 
2度目の訪問時は融雪放流をしていました。(2017年5月18日)
 
洪水吐ををズームアップ。

 
右岸ダムサイトにも大きな駐車場があります。
バスタブ型洪水吐と堤体上流面。 

 
洪水吐と取水設備。
総貯水容量は955万立米。

 
天端から見た洪水吐(2017年5月18日)

 
洪水吐導流部。(2017年5月18日)
 
堤体直下は公園とし整備されています
正面の三角錐の山(金毘羅山)がいいアクセントに。

 
天端は歩行者のみ開放。

 

 
2007年竣工と比較的新しいダムで周辺も公園として整備され素晴らしい環境です。
にもかかわらず人影はまったくありません。
近くには人気の小野川温泉もあるので、もっと観光スポットとして活用する手があると思います。
 
(追記)
綱木川ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
0451 綱木川ダム(0467)
山形県米沢市簗沢
最上川水系綱木川
FNW
74メートル
367.5メートル
9550千㎥/833千㎥
山形県県土整備部
2007年
◎治水協定が締結されたダム


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