ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

新池

2020-10-01 14:27:54 | 和歌山県
2020年9月26日 新池
 
新池は和歌山県岩出市東坂本の紀の川水系山田川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧では1872年(明治4年)に小田井水利組合の事業により竣工と記され、現在は受益者で組織される新池水利組が管理を行っています。
池の敷地はフェンスに覆われ厳重に立ち入りが制限されており、撮影スポットも少なく手掛かりの少ない溜池です。
ダム便覧では堤高16メートル、堤頂長95メートルとなっていますが、和歌山県のため池データベースでは堤高12.3メートル、堤頂長188メートルになっています。
実際に地図の縮尺と照らし合わせてみると堤頂長はデータベースのほうが正しいように思われます。
仮に堤高が12.3メートルならば新池はダムの要件を満たさなくなります。
 
岩出市の植物公園緑花センターを下ると左手に新池が現れます。
池の直下には太陽光パネルが並んでいます。
 
下流面中ほどにコンクリート構造物があります。
かつての底樋吐口でしょうか?
 
真横から見た下流面。
 
上流面はコンクリートで護岸されています。
対岸にお寺があります。寺まで行けば天端に上がれたかも?
 
堤体中央に斜樋。
 
右岸洪水吐。
 
アングルを変えて
奥に越流部が見えるので横越流式で間違いないでしょう。
 
現在の管理者は『新池水利組』。
 
帰宅後確認したところ、ダム下から堤体に上がれることがわかりました。
またダム下には由来碑があるようで池の来歴についても詳細がわかるかもしれません。
 
1634 新池(1557) 
ため池コード 302090047
和歌山県岩出市東坂本
紀の川水系山田川
12.3メートル(ダム基準未達)
188メートル
98千㎥/98千㎥
新池水利組合
1872年


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