ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

赤坂ダム

2019-06-03 09:46:10 | 佐賀県
2019年5月24日 赤坂ダム
 
赤坂ダムは佐賀県唐津市肥前町赤坂の座川水系座川源流部に灌漑目的のロックフィルダムです。
佐賀県北西部の東松浦半島はその大半が上場(うわば)台地と呼ばれる火山性土壌によって形成された台地で、水利に乏しく古くから農地開拓は困難を極めていました。
1973年(昭和48年)より国営の『上場土地改良事業』が着手され2期にわたる事業の結果5基のダム、13箇所の揚水機場、延長77キロの幹線水路の整備が行われました。
同事業により松浦川から揚水された水が5基のダムに合計で1000万立米以上貯留され、新たに5000ヘクタールを超える水田、畑、果樹園への灌漑用水の補給が可能となりました。
赤坂ダムは5基のダムの一つとして1992年(平成4年)に竣工し、運用開始後は唐津市が受託管理を行っています。
総貯水容量は146万立米と全体貯水量の15%弱の貯水を担い、この大半は松浦川からの揚水に依存しており事実上の河道外貯留方式となっています。
 
ダム下から見える堤体は堤頂長256.4メートルの一部にすぎません。
ダム下では洪水吐からの導水路と取水設備からの水路、松浦川からの幹線水路が交差しています。
 
向かって左手が洪水吐からの導水路、右手は取水設備からの水路
サイフォンで交差しているパイプラインは松浦川からの幹線水路
右奥の建屋は揚水機場です。
 
ダムサイトに上がります。
左岸に駐車場があり記念碑や案内板が建っています。
竣工記念碑は金箔仕様。
 
左岸の洪水吐。
 
洪水吐導流部。
 
天端からの眺め。
 
総貯水容量は146万立米
灌漑期を迎えて用水補給が多いせいか水位がずいぶん下がっています。
 
水位が下がり、普段湖底に沈んでいる立ち枯れの木も姿を見せています。
 
リップラップはよく整備され草木がまったく生えていません。
 
ダムの周囲には風力発電が立ち並びます
天端は車両通行可能ですが、右岸で行き止まり。
 
2548 赤坂ダム(1442) 
佐賀県唐津市肥前町赤坂
座川水系座川
30.4メートル
256.4メートル
1460千㎥/1450千㎥
唐津市
1992年


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