ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

大深沢ダム

2016-05-30 13:15:00 | 福島県
2016年5月29日 大深沢ダム
 
大深沢ダムは福島県喜多方市塩川町中屋沢の阿賀野川水系大深沢川にある灌漑目的のロックフィルダムです。
会津盆地北東部、雄国山南麓1000ヘクタールの農地開発を目的に1970年(昭和45年)に農水省の国営雄国山麓土地改良事業が着手され、その灌漑用水源として1988年(平成元年)に竣工したのが大深沢ダムです。
土地改良事業は1992年(平成4年)に竣工し、大深沢ダムからは約500ヘクタールの農地に灌漑用水が供給されています。
また、もともと当地には東京電力(現東京電力リニューアブルパワー)猪苗代第四発電所の取水堰があり、ダム建設に合わせて取水口も整備されました。
ダムの管理は雄国山麓土地改良区が受託しています。
 
県道337号線を南下して塩川町中屋沢で西に曲がると大深沢ダムに到着します。
ダム左岸から
上流面もロックフィルとなっています。
 
 
左岸に2つの取水設備が見えます。
奥は東京電力リニューアブルパワー猪苗代第四発電所の取水口。
手前が灌漑用水の斜樋。
 
天端は車道になっており、車両の通行ができます。
 
右岸の減勢工です。
立ち入り禁止にもかかわらず釣りをしている人がいます。
 
洪水吐導流部と減勢工。
 
右岸下流から。
草が生え、ぱっと見にはアースダムのように見えますがロックフィルです。
 
平面図です。
取水量を見ると東京電力猪苗代第四発電所への取水量が土地改良区の灌漑用取水量の3倍近くあります。
 
追記
大深沢ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0530 大深沢ダム(0420)
福島県喜多方市塩川町中屋沢
阿賀野川水系大深沢沢ダム
36.5メートル
157.7メートル
720千㎥/250千㎥
雄国山麓土地改良区
1988年
◎治水協定が締結されたダム


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