ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

滝ダム

2022-12-02 10:25:46 | 岩手県
2022年10月22日 滝ダム
 
滝ダムは岩手県久慈市小久慈町の二級河川久慈川水系長内川にある岩手県県土整備部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、長内川および久慈川の洪水調節、安定した河川流量の維持と不特定灌漑用水への補給、岩手県企業局滝発電所(最大出力450キロワット)でのダム式発電を目的として1982年(昭和57年)に竣工しました。
綱取ダムとともに岩手県最初の補助多目的ダムとして建設されました。
当初ダムは現ダムよりも3キロ上流の滝地区に建設予定でしたが地質調査の結果建設地点が下流の小久慈町に変更されました。
しかしダム名は当初の滝ダムのまま建設されたため、ダム名と地名が不一致となっています。

ダム下から
非常用洪水吐としてクレストラジアルゲート2門、常用洪水吐として自然調節式オリフィス2門、さらにコンジット高圧ラジアルゲート3門を備えた贅沢なゲート配置。
クレストのダミーゲート3門がさらに賑々しさを強調します。


ちょっとわかりづらいのですが、オリフィスの放流口はクレストの導流部の脇にあります。
写真の黄色マル。


下流からの眺めはどこから見ても絵になる滝ダムです。


左手は岩手県企業局滝発電所
右手は利水放流設備。
訪問時は発電所が稼働中でした。


ダム右岸を通る県道7号久慈岩泉線から超広角で。
ダムサイトに駐車スペースと東屋があり対岸にも東屋があります。
徒歩のみ開放されている天端も含めてダム全体を公園として活用しようという意図なんでしょう。


右岸には『たきダム』の植栽。


鮮やかな赤で統一されたゲートや取水設備
右手には艇庫とインクライン


ゲートをズームアップ
こうやって見るとオリフィスゲートがよくわかります。

ダムサイトには『滝ダム』バス停と今や貴重な電話ボックス。
付近には民家もなく誰が利用するんだろう。


滝ダムは『海が見えるダム』を売りにしています。
望遠ですが、牛島をしっかりと視認。

天端は徒歩のみ開放
ゲートが多いので建屋だらけですが、背が低くデザインが統一されているので圧迫感はありません。


左岸の管理事務所。


ダム湖は総貯水容量760万立米と補助ダムとしてはやや小ぶり。
深い渓谷を上流に長く続きます。


0257 滝ダム(1897)
久慈川水系長内川
FNP
70メートル
187メートル
7600千㎥/6000千㎥
岩手県県土整備部
1982年


コメントを投稿