ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

師田原ダム

2023-01-07 18:00:46 | 大分県
2022年11月18日 師田原ダム
 
師田原ダムは大分県豊後大野市大野町澤田の一級河川大野川水系十時川にある灌漑目的のロックフィルダムです。
大野川中流左岸の洪積台地に位置する大野原地区は火山灰度に覆われ地味は豊かながら水利に乏しく灌漑施設の整備が強く求められてきました。
1967年(昭和42年)の大干ばつを受け、1969年(昭和44年)に農林省(現農水省)の補助を受けた県営かんがい排水事業および畑地帯総合土地改良事業大野原地区がが着手され、その灌漑用水源として1980年(昭和55年)に竣工したのが師田原ダムです。
運用開始後は大野町土地改良区が管理を受託し1160ヘクタールの畑地・水田に灌漑用水を供給しています。

ダム下から
ダムの下流で十時川が蛇行しており、なかなかいい絵は撮れません。

 
放流ゲートのバルブ。


洪水吐斜水路。


ダム左岸の県道41号から
堤高57メートル、堤頂長219メートルと農業用ロックフィルとしてはなかなかのサイズ。
リップラップに草木が繁茂しているのは今のご時世やむを得ないか…


上流面も草が伸びています。


左岸ダムサイトの竣工記念碑。


天端は車両通行可能
右岸の斜面は芝生の公園。


天端からの眺め
十時川右岸に池があり手前と奥に水路管があります。
池は調圧水槽の役割なのか?


洪水吐
3枚目写真の斜水路に続きます。


横越流式洪水吐。


総貯水容量327万6000立米と、西日本の農業用ダムとしてはかなり大規模。
湖畔は師田原ダム公園として整備され東屋や吊橋などもありますが、あまり使われているようには見えず。


こちらがその吊橋。


(追記)
師田原ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え 事前放流を行う予備放流容量が配分されました。

2780 師田原ダム(1936)
大分県豊後大野市大野町澤田
大野川水系十時川  
 
 
57メートル 
219メートル 
3276千㎥/2918千㎥ 
大野町土地改良区 
1980年
◎治水協定が締結されたダム


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