ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

昭和池

2020-12-02 01:23:00 | 山口県
2020年11月21日 昭和池
 
昭和池は山口市鋳銭司の南若川水系南若川源流部にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧では全国で9基の『昭和池』が掲載されていますが、いずれも昭和に竣工したのがその所以となっています。
当池も同様で1945年(昭和20年)に竣工、その後1986年(昭和61年)から1998年(平成元年)にかけて大規模な改修が行われました。
池の管理は受益者で組織される水利組合が行っています。
 
国道2号線山口南インター東側の今宿西交差点を北に折れ、山陽道の高架を潜り南若川沿いの隘路を進むと昭和池に到着します。
止まっている車は見回りに来た受益者のU様のものです。
池のある鋳銭司地区は明治維新の軍事の天才大村益次郎生誕の地で、U様も益次郎に関わる家系ということで池のみならず歴史のお話を多々伺うことができました。
こういう出会いが溜池巡りの楽しさの一つです。
 
天端に並ぶ記念碑
左手は1945年(昭和20年)の竣工記念碑。右手は昭和末期から平成にかけての改修記念碑。
篆書体で書かれた竣工記念碑はなかなか趣があります。
 
総貯水容量12万立米の貯水池。
上記U様のお話では貯水池奥の山の中腹にマツタケの群落があるそうですが、道はなく行きつくには岩登りの技術が必要だそうです。
 
左岸の横越流式余水吐。
 
 
コンクリートで護岸された上流面。
 
上流から見た余水吐。
 
取水設備は階段式の池栓。
 
池栓から見た上流面。
 
昭和池へ向かう途中の南若川にある古い落差工。
 
これで全国に9基ある昭和池のうち8基を訪問しました。
残るは京都府亀岡市にある昭和池のみです。
 
3569 昭和池(1578)
ため池コード 352030364
山口県山口市鋳銭司
南若川水系南若川
17.5メートル
84メートル
120千㎥/120千㎥
水利組合
1945年


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