ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

崩ノ河内第1溜池

2020-12-09 03:05:14 | 山口県
2020年11月22日 崩ノ河内第1溜池
 
崩ノ河内(つえのこうち)第1溜池は山口県長門市西深川の深川川水系五十鈴川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
西深川地区では小河川ごとにため池が作られていますが、そのうち3基が堤高15メートル以上の河川法上のダムとしてダム便覧に掲載されています。
崩ノ河内第1溜池はそのうちのひとつ、ダム便覧では1907年(明治40年)に西深川土地改良区の事業により竣工とあります。
明治期には土地改良区はありませんので、前身となる水利組合によって建設されたものと推察されます。
第1溜池の名前が示す通り上下2段の重ね池となっており、直上に崩ノ河内第2溜池がありますが堤高14メートルの為ダムの要件を満たしていません。
現在は第1、第2溜池ともども受益者で組織される上川西水利組合が管理を行っています。
 
長門市西深川のJA長門大津営農センターから枝道を南に折れるとすぐに崩ノ河内第1溜池に到着します。
令和3年3月末までの予定で改修工事中。
 
工事担当者にお願いして天端までの立ち入りの許可を頂きました。
堤体基部の擁壁はコンクリートブロックで作りなおされています。
もともと堤体を斜行して道路があったようですが、最終的にはどういう姿になるんでしょう?
 
天端。
 
天端からは青海島の絶景が遠望できます。
 
貯水池は水が抜かれ絶賛改修工事中。
写真左手に斜樋、中央に土砂吐が見えます。
土砂吐も白いコンクリートなので底樋ともどもすでに作りなおされたようです。
 
 
 
上流に第2溜池が見えます。
こちらは堤高14メートル。
 
左岸では新しい余水吐導流部の打設がほぼ終わっています。 
 
 
ローラーで池底を固めています。
今後上流面の護岸も改修されるようです。
 
機会があれば改修工事竣工後に再訪して新しい姿を見てみたいものです。と言いたいところですが、いかんせん山口は遠い。
 
2019 崩ノ河内第1溜池(1589)
ため池コード 352110032
山口県長門市西深川
深川川水系五十鈴川
16.4メートル
106メートル
126千㎥/126千㎥
上川西水利組合
1907年


コメントを投稿