ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

浴山第1溜池

2020-12-09 12:05:09 | 山口県
2020年11月22日 浴山第1溜池
 
浴山(えきやま)第1溜池は山口県長門市西深川の走下川水系走下川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
西深川地区では小河川ごとにため池が作られていますが、そのうち3基が堤高15メートル以上の河川法上のダムとしてダム便覧に掲載されています。
浴山第1溜池はそのうちのひとつでダム便覧には1919年(大正8年)に西深川土地改良区の事業により竣工と記されています。
大正期に土地改良区はありませんので、前身となる耕地整理組合もしくは水利組合によって建設されたものと思われます。
上下2段の重ね池となっており直上に浴山第2溜池がありますが、こちらは規模も小さくダムの要件を満たしていません。
管理は受益者組織が行っているようですが、具体的な管理者名を確認することはできませんでした。
 
長門市西深川のJA長門大津営農センターから長門大津広域農道(みのりロード)を西に進み最初の十字路を左折します。
すぐに害獣フェンスが現れこれを開けて進むと浴山第1溜池に到着します。
 
堤体直下に放流設備が見え水路が伸びています。
放流設備は金属製の屋根が割れかなり荒れ気味。
 
天端からの眺めは素晴らしく青海島や仙崎湾が遠望できます。
 
総貯水容量12万立米の小さな溜池。
需要期が終わり水が抜かれています。
 
左岸の斜樋
シャフトは2本。
 
上記放流設備。
 
下流面
夏場に草が刈られたようです。
 
上流面はコンクリートブロックで護岸されています。
 
右岸の越流式余水吐。
 
越流壁の下流側に小さなバッフルピアが並びます。
 
池下へは下りず底樋は確認しませんでした。
 
2027 浴山第1溜池(1590)
ため池コード 352110041
山口県長門市西深川
走下川水系走下川
22.7メートル
72メートル
120千㎥/120千㎥
管理者未確認
1919年


コメントを投稿