ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

板戸ダム

2018-07-30 13:22:04 | 秋田県
2018年7月14日 板戸ダム
 
板戸ダムは秋田県湯沢市皆瀬の雄物川水系皆瀬川上流部にある秋田県建設部が管理する重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の補助受けて建設された補助多目的ダムで、皆瀬川の河川流量の安定及び既得取水権への補給、秋田県公営企業板戸発電所での最大2000キロワットのダム式水力発電を目的として1983年(昭和58年)に竣工しました。
皆瀬川では1963年(昭和38年)に多目的ダムである皆瀬ダムが完成しましたが、不特定利水容量が設定されなかったことで渇水への対応ができず、また皆瀬発電所の運用開始による急激な水位変動が問題化し、これら諸課題に対処するため板戸ダムが建設されました。
板戸ダムは堤体積3万1000立米と秋田県営ダムとしてはもっとも規模の小さいダムとなっています。
 
ダムへの管理道路は立ち入り禁止で道路から見下ろすだけ。
 
洪水吐は全面越流式が1門のみ、手前の海老茶色の建物が板戸発電所です。
堰堤(手前側)の建屋の下に発電用の取水口があるようです。
 
減勢工にはエンドシルあり、その下流には洗掘を防ぐブロック工が並んでいます。
 
追記
板戸ダムは洪水調節容量の設定のない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量を確保することになりました。
 
0397 板戸ダム(1336)
秋田県湯沢市皆瀬
DamMaps
雄物川水系皆瀬川
NP
28.7メートル
120メートル
1598千㎥/1371千㎥
秋田県建設部
1983年
◎治水協定が締結されたダム


コメントを投稿