2015年10月10日 白砂ダム
白砂ダムは群馬県吾妻郡中之条町入山の利根川水系吾妻川左支流白砂川上流部にある東京電力リニューアブルパワー(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
利根川支流の吾妻川では豊富な水量を生かし大正末期から昭和初期にかけて複数の事業者によって電源開発が進められ、これらの発電施設は日本発送電を経て戦後の電力分割民営化により東京電力が事業を継承しました。
白砂ダムもそんな発電施設の一つで、川中発電所の取水ダムとして群馬水電(株)の手により1940年(昭和15年)に建設されました。
白砂川支流の長笹沢川で取水された水をいったん貯留するとともに白砂川自体でも取水を行い、延長約9キロの導水路で東吾妻町松谷にある川中発電所に送水して最大1万6400キロワットのダム水路式水力発電を行っています。
ダムの敷地はフェンスに囲まれ立ち入り禁止です。
フェンスわきの東京電力の表示板
白砂川ダムとなっています。
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ダムの撮影スポットは国道だけです。
ラジアルゲートが2門、その右手に排砂ダムと思われる小さなゲートがあります。
ダムの右手は長笹沢川からの導水路吐出口、左手のスクリーンが川中発電所への取水口。
水質のせいかゲートが茶褐色に変色しています。
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関東では栃木県日光市の土呂部ダムなどとともに下流側が見れないダムの一つです。
追記
白砂ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
0596 白砂ダム(0008)
群馬県吾妻郡中之条町入山
利根川水系白砂川
P
G
26.8メートル
37.7メートル
630㎥/97㎥
東京電力リニューアブルパワー(株)
1940年
◎治水協定が締結されたダム
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