ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

赤坂ダム

2023-03-23 18:00:00 | 福島県
2015年12月19日 赤坂ダム
2023年 3月17日
 
赤坂ダムは福島県西白河郡西郷村真船の阿武隈川水系堀川左支流谷津田川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧、現地記念碑ともに1965年(昭和40年)に福島県営事業で竣工と記されており、県営のかんがい排水事業等で建設されたものと思われます。
管理は西郷村土地改良区が受託しています。
ダムへの入り口には立ち入り禁止を示す標識があり、天端へ通じる道路にはゲートが設置されていたため、2015年(平成27年)の訪問時はダム下からの見学に留まりました。
今回西郷村産業振興課の立ち入り許可を得て再訪しました。

ダム入り口の立ち入り禁止標識およびハザードマップ。

ダム下から
堤高18.3メートル、堤頂長147メートルの均一フィルアース
基部は石積みの擁壁で提体は犬走を挟んで2段構成
堤体は芝生のように奇麗に刈りこまれています。
手前はドレーンからの水路。


こちらは底樋管からの水路
ダム下で2系統に分水されます。
灌漑期は4月半ばからのため今は通水されていません。


左岸の洪水吐導流部
大きな越流はないのか?導流部は細い水路になっています。


ダムサイトに上がります。
高い位置に作業用倉庫と記念碑が建っておりダムを俯瞰できます。
天端はダートですが車の行き来が多いのかしっかり踏み固められています。
また貯水池は熊田水産(株)の養鯉池になっており、湖面に養鯉設備が設置されています。


記念碑。
ダムの諸元が詳しく刻されています。


天端から
中央はドレーンからの水路
右手は管理事務所ですが、職員の常駐はないようです。


総貯水容量90万6000立米の貯水池
左手(右岸)に斜樋があります。
手前は養鯉用の設備。

上流面はコンクリートで護岸。
正面の建屋は養鯉用の資材置き場、右手に斜樋があります。


斜樋をズームアップ
外装工事中。
取水された水は3枚目写真の分水工に送られます。


左岸から下流面。


左岸の洪水吐
養殖の鯉が流されないようにネットが張られています。


横越流式ではなく、導流部の最上部に越流堤があります。
越流した水は4枚目写真の導水路を流下します。

灌漑用貯水池であるとともに、養鯉池にもなっています。
実は福島県は養鯉出荷額全国第2位を誇り郡山を中心に多くの溜池で鯉の養殖が行われています。

0506 赤坂ダム(0125)
ため池コード 1074610001
福島県西白河郡西郷村真船赤坂
阿武隈水系谷津田川
18.3メートル
147メートル
906㎥/855㎥
西郷村土地改良区
1965年


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