ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

御料ダム

2021-08-02 10:16:27 | 北海道
2021年7月18日 御料ダム
 
御料ダムは北海道名寄市風連町日進の天塩川水系風連別川左支流長根川にある灌漑目的のロックフィルダムです。
風連別川流域では稲作技術の向上により戦前より農地開発が進められ、その灌漑用水源として1931年(昭和6年)に道営事業で貯水容量42万立米の日進貯水池が建設されました。
戦後の農地開発の進展により1969年(昭和44年)に新たに国営かんがい排水事業風連地区が着手されます。
そして日進貯水池を取り込む形で新ダムの建設が進められ1986年(昭和61年)に御料ダムが完成、同時に建設された風連ダムと併せて1000ヘクタールを超える農地への灌漑施設が整備されました。
現在は天塩川土地改良区が管理を受託し、風連地区ではもち米を主体に水田の畑利用による大豆、小麦生産が広く行われています。
 
ダム下から
堤高は23.9メートルながら堤頂長は農業用ダムとしては屈指の606メートルに及び、カメラのフレームに全景が収まりません。
また北海道のロックフィルダムらしく凍上対策としてリップラップに芝が張られています。
 
右岸ダム下の洪水吐導流部
左手は利水放流ゲート。
 
右岸ダムサイトに建つ竣工記念碑。
ダム湖畔はキャンプ場として整備されましたが、現在は活用されていません。
 
国営風連かんがい排水事業の説明板。
 
こちらは同事業の竣工記念碑。
 
ダム下流面
高さはありませんが600メートルを超え釣堤頂長は圧巻。
 
上流面と洪水吐。
 
日進湖と取水塔
取水塔はフローティング式です。
 
ダムサイトには高さ15メートルの展望台
ドリームタワーと命名されていますが、現在は立ち入り禁止。
ダム建設に合わせて作られたんでしょうが、当時はバブルの入り口。
余計なものを作る余裕があったんですねえ。
 
右岸の横越流式洪水吐
 
ダム湖は旧貯水池の名前を継承し日進湖と命名されています。
総貯水容量は578万立米。
 
天端は徒歩のみ開放されており片道600メートルを歩いて左岸へやってきました。
対岸が遠い!

0146 御料ダム(1669)
北海道名寄市風連町日進
天塩川水系長根川
23.9メートル
606メートル
5780千㎥/5575千㎥
てしおがわ土地改良区
1931年旧御料ダム竣工
1986年竣工


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