ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

菅沢ダム

2018-10-24 01:53:20 | 鳥取県
2018年10月12日 菅沢ダム 
 
菅沢ダムは鳥取県日野郡日南町菅沢の日野川水系印賀川にある重力式コンクリートダムです。
国交省中国地方整備局が直轄管理する特定多目的ダムで、中国地方最初の建設省(現国交省)直轄ダムとして1967年(昭和42年)に竣工し、印賀川および日野川の洪水調節、流域農地への新規灌漑用水の供給、境港市・米子市及び日吉津村への工業用水の供給、鳥取県企業局日野川第一発電所での最大4300キロワットのダム水路式発電を目的としています。
 
菅沢ダムは国道180号線沿いにあります。
右岸ダムサイトに管理事務所と駐車場があり天端は自由に見学できますが、ダム下は立ち入りできません。
訪問時は工事のため水位が低くなっていました。
ダム上流面に取水設備があり、正面はインクラインと艇庫、左手の赤いトラス橋は国道180号線です。
 
クレスト洪水吐はジャンプ台式で、ジャンプ台の下にコンジットゲートの操作室があります。
下から見てみたい!
 
ダム下をズームアップ
左手の建屋は2013年(平成25年)に増設された放流ゲート操作室で左から灌漑用水向けの利水放流ゲート、小規模放流ゲートとなっています。
 
真上からクレスト洪水吐導流部と減勢工。
 
ジャンプ台式洪水吐
鳥取県営の佐冶川ダムと似たような構造ですが、こちらの方がはるかに大規模。
 
天端は徒歩のみ開放
ダムは古いのですが管理事務所はガラスバリの斬新なデザイン。デザイナーマンションみたい。
右上は受信用アンテナでこちらも一見モニュメント風。
 
下流面。
 
左岸高台に展望台があります。
かなり荒れ気味でクモの巣いっぱい・・・でもなかなかの眺めです。
水位が低いのでこれはこれで貴重な絵柄かも?
 
国道180号線から上流面を正面から見れます。
実は艇庫の左手に発電所の取水口があったのですが見落としてしまいました。
 
ズームアップ
左手は2013年(平成25年)に新設された取水設備、クレストゲートの下にコンジット用の予備ゲートがあるようですがこの日は下ろされたままでした。
右手のコンパスのようなものは従来のヒンジ式取水設備のガイドレールとアーム。
 
工事のために水位が落とされ普段見れない景色を見ることができました。
しかし菅沢ダムの一押しはジャンプ台式減勢工。
是非ダム下から見上げてみたいものです。
毎年地元のお祭りに合わせて見学会が実施されるようですが、遠方のダム故参加するのはなかなか難しいものがあります。
 
(追記)
菅沢ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
1681 菅沢ダム(1418) 
鳥取県日野郡日南町菅沢
日野川水系印賀川
FAIP
73.5メートル
210メートル
19800千㎥/17200千㎥
国交省中国地方整備局
1967年
◎治水協定が締結されたダム


コメントを投稿