ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

備中地池

2018-03-31 15:28:04 | 香川県
2018年3月21日 備中地池
 
備中地池は香川県仲多度郡まんのう町造田の土器川水系備中地川にある灌漑用目的のアースフィルダムです。
現地竣工記念碑によれば1962年(昭和37年)に農林省の補助を受けた香川県のかんがい排水事業によって建設され、1995年(平成7年)~1998年(平成10年)にかけての国営総合農地防災事業により大規模な改修が行われ現在に至っています。
管理は土器川右岸土地改良区連合が行い約100ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。
備中地という名前は戦国時代にこの地を治め長宗我部元親の侵攻で敗死した造田備中守に由来するとされています。
ダム便覧では1961年(昭和36年)竣工となっていますが、ここでは竣工記念碑に合わせて1962年(昭和37年)竣工とします。
 
流面は犬走りを挟んだ2段構成。
 
右岸の洪水吐導流部。
 
天端から洪水吐導流部
堤体中段部分は洪水吐導流部の方が高くなっており、堤体との間に導流壁が作られています。
 
 
横越流式洪水吐。
 
上流面は谷積みの石で護岸
左岸に斜樋があります。
 
天端からの眺め
池の下流は谷筋に沿って水田が続き民家が点在します。
 
総貯水容量32万1000立米の貯水池
松の生えた中島が特徴的。
 
天端は車両通行可能で轍が残りますが、対岸で行きどまりです。
 
左岸に建つ昭和37年の竣工記念碑と平成10年の改修記念碑。
 
 
起源が明治維新以前に遡るものが多い香川県の溜池の中では珍しく戦後建設された溜池です。
 
2173 備中地池(1256)
ため池コード
香川県仲多度郡まんのう町造田
土器川水系備中地川
21.6メートル
103メートル
321千㎥/321千㎥
土器川右岸土地改良区連合
1962年


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