ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

内の倉ダム

2019-11-12 22:00:00 | 新潟県
2016年 6月11日 内の倉ダム
2019年11月 3日
 
内の倉ダムは新潟県新発田市小戸の二級河川加治川水系内の倉川にある新潟県土木部が管理する多目的中空重力式コンクリートダムです。
当初は農林省の国営加治川農業水利事業による灌漑及び上水目的のダムとして事業着手されますが、1967年(昭和42年)の羽越豪雨を契機に加治川水系の治水目的を付加した多目的ダムに計画変更されました。
国庫補助を受けて建設された補助多目的ダムで、内の倉川および加治川の洪水調節・加治川流域農地7445ヘクタールへの灌漑用水の供給、新発田市への上水道用水の供給を目的として1973年(昭和48年)に竣工、さらに1990年(平成2年)には利水従属発電として加治川沿岸土地改良区連合内の倉発電所が建設され最大出力2900キロワットのダム式発電が行われています。
内の倉ダムは日本で最後に建設された中空重力式コンクリートダムとなっており、日本ダム協会が選定した日本100ダムに選ばれています。
 
県道14号を加治川に沿って南下し、内の倉ダムの標識に従って県道555号を左折するとダムの右岸に到着します。
 
右岸上流側から
赤いゲートと取水設備が鮮やかです。
右手には管理事務所があります。
 
ズームアップしてみます。
中空ダムらしくタコ足スリットが姿を見せ、取水設備にも傾斜がついています。(2019年11月3日)

天端は車両通行可能。
 
中空ダムらしく堤頂部には襟がなく堤頂からすぐに傾斜が始まります。
 
河川維持放流に加えて、ハウエルバンガーバルブからも放流が行われています。
 
放流をズームアップ


ゲート越しに


写真上部の橋左側の建屋が内の倉発電所です。


左岸から取水設備をズームアップ。
いかにもHGダムらしい取水設備の傾斜です。


ダムサイトに中空式ダムの模型がつくられていました。
手前は上流面でダイヤモンドヘッドがリアルです。


今のところ、日本で最後に作られた中空重力式コンクリートダムです。
宿泊したホテルで読んだ新聞の地方面に、先週このダムの中空のスペースを利用したクラシックコンサートが開催されたという記事が載っていました。
一体どんな音色が響くのか?機会があれば聞いてみたいものです。
 
0762 内の倉ダム(0449) 
新潟県新発田市小戸
加治川水系内の倉川
FAWP
HG
82.5メートル
166メートル
新潟県土木部
1973年


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