ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

北谷ダム

2017-10-05 00:07:14 | 福岡県
2017年9月20日 北谷ダム
 
北谷ダムは福岡県太宰府市北谷の御笠川水系山の神川源流部にある福岡県県土整備部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の小規模ダム事業である生活貯水池事業の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、御笠川上流域の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給、大宰府市への上水道用水の供給を目的として1998年(平成10年)に竣工しました。
太宰府では上水道の需給ひっ迫から給水制限が30年も続くという異常事態となっていましたが、小規模ダムである北谷ダムの給水能力は限定的で、太宰府市の給水制限が解除されるのは2002年(平成14年)に水資源機構大山ダムを水源とする福岡地区水道企業団からの受水開始まで待つことになります。
 
太宰府市北谷の県道35号に北谷ダムを示す標識があり、これに従って山道を登ってゆくと北谷ダムに到着します。
左岸ダムサイトにある竣工記念碑。
 
下流面
右岸に管理事務所があります。
 
普段は天端は立ち入り可能ですが、訪問時はオオスズメバチが巣を作ったとのことで立ち入り禁止。
 
上流面。
 
上流から
クレストには自由越流式洪水吐が1門、その下にオリフィスゲートが見えます。
訪問直前に九州を襲った台風に備え水位を下げたんでしょうか?ずいぶん貯水位が低くなっています。
 
右岸から下流面。
 
天端親柱の装飾
こちらも天端は立ち入り禁止。
 
管理事務所屋上が展望台になっています
生活貯水池事業で建設された小規模ダムで総貯水容量はわずか25万1000立米。
 
天端はスズメバチの巣のため立ち入り禁止、ダム下への道も通行止め。やむを得ないとはいえちょっと残念。
管理事務所の屋上が展望台になっており空気が澄んでいれば遠く博多湾まで遠望できるそうですが、この日は霞みが酷くそれも叶わず。
うーーん・・・の連続の北谷ダムです。
 
追記
北谷ダムには洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
3049 北谷ダム(1133)
福岡県太宰府市北谷
御笠川水系山の神川
FNW
 
39メートル
145メートル
195千㎥/175千㎥
福岡県県土整備部
1998年
◎治水協定が締結されたダム


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