2017年9月20日 大佐野ダム
大佐野ダムは福岡県太宰府市大佐野の御笠川水系大佐野川源流部にある太宰府市上下水道課が管理する上水道用水目的のアースフィルダムです。
高度成長以降、大宰府周辺は福岡のベッドタウンとして人口急増が続き上水道の給水能力がひっ迫する事態が慢性化していました。。
これを受け当時の太宰府町の事業により1974年(昭和49年)に完成したのが大佐野ダムです。
大佐野ダム完成により新たに日量2400立米の給水能力が確保されましたが、太宰府の人口増加は留まる事を知らず、ダム完成前年の1973年(昭和48年)から実に30年にわたって給水制限が続く異常事態が継続しました。
その後も新たな水源確保は続きますが、太宰府市の給水制限が解除されるのは2002年(平成14年)水資源機構の大山ダムを水源とする福岡地区水道企業団からの受水開始まで待つことになります。
太宰府市大佐野の県道505号線から太宰府メモリアルパークの標識に従って南に折れ住宅街を抜けると大佐野ダムに到着します。
上水道水源のため堤体への立ち入りは制限され右岸から眺めるのみです。
洪水吐越しに
上流面はコンクリートで護岸。
横越流式洪水吐。
総貯水容量は17万5000立米。日量2400立米の水を給水します。
左岸の斜樋。
竣工記念碑
ダムの諸元が記載されています。
水利使用標識。
大佐野ダム訪問をきっかけに太宰府市水道事業の歴史を調べると、福岡の他の自治体同様水不足解消のための闘いの歴史であったことがよくわかります。
追記
大佐野ダムには洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量が確保されることになりました。
2426 大佐野ダム(1134)
福岡県太宰府市大佐野
御笠川水系大佐野川
W
E
25.5メートル
77.5メートル
195千㎥/175千㎥
大宰府市上下水道課
1974年
◎治水協定が締結されたダム
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