2018年10月10日 椿谷溜池
椿谷溜池は鳥取県西伯郡南部町絹屋の日野川水系絹屋川右支流にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には1890年(明治23年)に大黒第1土地改良区の事業により竣工と記されています。明治時代には土地改良区はありませんので、前身となる水利組合等によって築造されたものと推察されます。
記念碑や由来碑等がないためその後の経緯なども不明です。
現在は土地改良区の統合に伴い南部町土地改良区が管理を行っています。
絹屋川沿いの町道を西に向い奥絹屋集落に入ると左手に椿谷池の堤体が現れます。
池への道はダートのため町道の路肩に車を置いて歩きます。
と言っても距離にしてたかだか150メートルほど。
下流面は夏に草刈りされたようです。
堤高は16.3メートル。
堤体下の底樋枡
非灌漑期にもかかわらず結構な勢いで水が出ています。
天端。
左岸の洪水吐
切れ込みにコンクリートの越流堤が作られています。
天端からの眺め
奥絹屋の集落です。
名前から推察してかつては養蚕業が盛んだったのでしょう。赤い雲州瓦の立派な家が並んでいます。
総貯水容量は8万9000立米
水が抜かれ、流入水はそのまま放流しています。
底樋枡から水がジャバジャバ出ていた理由も納得。
ダム便覧フォトアーカイブスの写真でも池が空っぽの写真が多いので、灌漑期が終わると水を抜くようです。
上流面中央の斜樋。
一番下のバルブが開かれ、土砂吐も姿を現しています。
上流面は中段から下がコンクリートで護岸。
1663 椿谷溜池(1404)
ため池コード
鳥取県西伯郡南部町絹屋
日野川水系絹屋川
A
E
15メートル(ため池データベース16.3メートル)
90メートル
89千㎥(ため池データベース81千㎥)/81千㎥
南部町土地改良区
1890年
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