ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

弁城ダム

2017-09-27 16:05:24 | 福岡県
2017年9月18日 弁城ダム
 
弁城ダムは左岸が福岡県田川郡福智町弁城、右岸が同町上野の遠賀川水系福地川左支流岩屋川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
1966年(昭和41年)に農林省の補助を受けた福岡県の事業で建設され、管理は福智町農政課が行っています。
遠賀川流域は年間を通して降水量が少なく、揚水技術のなかった時代は灌漑用水源を小河川や天水に頼らざるを得ず、九州有数の溜池密集地帯となっています。
福智町も例に違わず溜池が密集しており、扇状地の頂点に建設された弁城ダムは下流に広がる農地の貴重な水源となっています。
 
弁城ダムへのルートは複雑で細く入り組んだ集落内の隘路を辿って何とか到達することができました。
ダムへの入口となる左岸に顕彰碑があります。
 
左岸上流から
上流面はコンクリートで護岸されており、右岸に余水吐と斜樋があります。
 
天端には轍がありますが、軽トラじゃないと進入は難しいでしょう。
 
総貯水容量は20万8000立米。
扇状地の頂点にあるため下流の溜池や農地にとっては重要な水源です。
 
右岸の斜樋。
 
左岸の建物はちょっとヤバい関係の施設だそうです。くわばらくわばら・・・。
 
右岸の横越流式余水吐
わずかに湾曲しています。
 
余水吐導流部。
 
堤体直下に円筒分水工があるとのことで下流からもアプローチを試みましたが・・・
草が深くギブアップ。
 
洪水吐。
 
追記
弁城ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに3万4000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2412 弁城ダム(1108)
左岸 福岡県田川郡福智町弁城
右岸        同町上野
遠賀川水系岩屋川
23.1メートル
151メートル
208千㎥/187千㎥
福地町農政課
1966年
◎治水協定が締結されたダム


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