ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

俵谷溜池

2022-12-28 17:48:56 | 大分県
2022年11月18日 俵谷溜池
 
俵谷溜池は大分県竹田市久住町白丹の大野川水系神馬川右支流にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧ではダム事業者直営事業により1926年(大正15年)に竣工と記されており、これ以上の詳細は不明。
管理は受益者で組織される谷川水路組合が行っています。
なお、ダム便覧とため池データベースでは諸元が大きく異なり
堤高は便覧20メートルに対しデータベース5.6メートル。
堤頂長は45メートルに対し90メートル
貯水容量は4万立米に対し1万1000立米となっています。

俵谷溜池への目印になるのは「オーベルジュコヤマ」です。
大規模農道奥豊後グリーンロードを北上しオーベルジュコヤマの入り口すぐ先の立体交差を西に折れると池に到着します。
道路はそのまま天端を横断しますが下流側が植林されているため、どこからどこまでが堤体なのか?判然としません。
便覧とデータベースの堤頂長の違いはどこを堤体とするのか?の解釈の違いによるものと思われます。

さらに引いた位置から
手前の建屋は斜樋機械室。


斜樋機械室
トタン張りの簡素なものです。


斜樋はシャフトが2本
建屋ともども近年改修があったようです。


左岸の越流式洪水吐。


左岸から見た斜樋。


貯水池
貯水容量はため池データベースの1万1000立米が妥当か?


左岸から見た天端
左手が下流面になりますが、植林されているため下流側が全く見えません。


左岸から上流面。
右手の杉林の向こう側にオーベルジュコヤマがあります。


洪水吐導流部
草に覆われよくわからない写真に。


便覧とため池データベースの数字の一番の相違は堤高。
堤体直下を奥豊後グリーンロードが横切っていますが、データベースの堤高5.6メートルはこの道路からの高さかと思われます。
しかし実際には池は神馬川右支流の谷底から築堤されており、谷底からの高さはダム便覧の20メートルが妥当かと思います。
グリーンロードから谷底に下りる踏み跡があり、たぶんここを下れば底樋管なども確認できたんだと思いますが、草が深く断念。
今振り返れば頑張って下りればよかったと後悔。

2741 俵谷溜池(1930)
ため池コード
大分県竹田市久住町白丹
大野川水系神馬川右支流
20メートル(ため池データベース 5.6メートル)
45メートル(ため池データベース 90メートル)
40千㎥(ため池データベース 11千㎥)/40千㎥
谷川水路組合
1926年


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