ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

最上川さみだれ大堰

2016-09-07 16:22:27 | 山形県
2016年9月4日 最上川さみだれ大堰
 
最上川さみだれ大堰は左岸が山形県東田川郡庄内町清川、右岸が同県酒田市粕谷沢の一級河川最上川本流にある国交省東北地方整備局が管理する可動堰です。
この堰はゴム引布製起伏堰、つまりゲートにラバーが用いられておりラバーダムとしては日本最大規模の堰です。
 
最上川下流の庄内平野は日本有数の穀倉地帯で、戦後の国営農業水利事業により最上川を水源とした灌漑用水の整備が図られました。
しかし最上川でたびたび発生する異常渇水により、最上川の自然流量では安定した灌漑用水の取水は困難となることが顕在化しました。
そこで農林省の最上川下流左岸農業水利事業の関連事業として、建設省の直轄事業として可動堰が建設され1995年(平成7年)に竣工、芭蕉の句を引用して『最上川さみだれ大堰』と命名されました。
さみだれ大堰は灌漑用頭取工での安定した取水、下流の正常な流水量の維持を目的としており、堰の完成後は渇水による被害もなく安定した農業用水の取水が行われています。
 
最上川に沿って国道47号を南下すると清川の先で左手に最上川さみだれ大堰が見えてきます。
堰を渡ると酒田河川国道事務所飽海出張所にフィッシュギャラリーが併設されここで堰カードをもらうことができます。
 
堰の内部見学ができるのでまずはそちらから。
エレベーターで地下2階に下りて階段を下ります。
 
ゲート異常倒伏装置。
 
魚道観察室。
 
魚が見えます。名前はわかりません・・・笑
 
地上に出て堰を見学します。
台風10号の影響で水量はかなり多くなっています。
 
ゲートは日本最大級のラバー。
 
魚道。
 
天端は車道。
 
右岸の閘門。
 
 
 
最上川さみだれ大堰
左岸 山形県東田川郡庄内町清川
右岸 山形県酒田市粕谷沢
最上川水系最上川
NA
MB
径長 209.5メートル
ゴム製起伏堰
国土交通省東北地方整備局
1995年


コメントを投稿