ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

川迫ダム

2016-08-04 10:55:32 | 奈良県
2016年8月1日 川迫ダム
 
川迫(こうせ)ダムは奈良県吉野郡天川村北角の新宮川水系十津川左支流天の川にある関西電力(株)が管理する発電目的の重力式コンクリートダムです。
全国屈指の多雨地帯である紀伊半島では、その豊富な水量を生かして戦前から各河川で電源開発が進められてきました。
川迫ダムもそんな発電施設の一つで、1940年(昭和15年)に戦前の五大電力の一つ宇治川電気によって建設され日本発送電の接収ののち、1951年(昭和26年)の電気事業再編政令により関西電力が事業を継承しています。
天の川および弥山発電所の放流水がダム湖に貯留され、ここで取水された水は約4.4キロの導水路で川合発電所に送られ最大7000キロワットのダム水路式発電が行われています。
 
天川村中心部から国道とは名ばかりの国道309号を東に進むと川迫ダムに到着します。
右岸から。
 
国道を挟んだ斜面にプラント跡と思われる施設が残り、巡視船が置かれています。
 
上流から
関電なので当然ゲートは黒なんでしょう
管理橋はゲート部分だけが高くなった戦前、戦中に多く見られる形状。
 
ずいぶん堆砂が進んでいます。
この貯水池左手に関西電力弥山発電所があるんですが、写真を撮るのを失念してしまいました。
 
追記
川迫ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量が確保されることになりました。
 
1556 川迫ダム(0495)
奈良県吉野郡天川村北角
新宮川水系天の川
36.5メートル
111.6メートル
476千㎥/400千㎥
関西電力(株)
1940年
◎治水協定が締結されたダム


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