ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

愛別ダム

2021-08-01 03:52:45 | 北海道
2021年7月17日 愛別ダム
 
愛別ダムは北海道上川郡愛別町協和の石狩川水系狩布川にある北海道建設部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、狩布川の洪水調節(最大毎秒430立米の洪水カット)、安定した河川流量の維持と不特定灌漑用水(既得灌漑用水)への補給、周辺5町への上水供給、北海道中央部への工水の供給を目的として1986年(昭和61年)に竣工しました。
また河川維持放流を利用して管理用発電(最大290キロワット)を行っています。
 
愛別町中心部から道道101号を下川方面に向かうと、協和地区のはずれに愛別ダム建設記念碑が建っています。
 
記念碑の先で左手の枝道に入るとダム下に到着します。
道営ダムとしては珍しく減勢工の真下に立ち入れます。
洪水吐はクレスト自由越流頂と自然調節式オリフィスを装備。
 
ダム下は小さな公園になっています。
堤高39メートル、堤頂長370メートルと北海道らしい横長の堤体。
19門の自由越流頂が並びます。
 
道道101号線沿いのダムサイトから。
 
天端は徒歩のみ開放。
 
上流面
コンクリートの色が変わっているところが常時満水位で、訪問時は降雨不足により水位は低め。
 
左岸の艇庫とインクライン。
 
貯水池は『狩布(かりっふ)湖』と命名され、総貯水容量は950万立米。
 
天端から見た減勢工
1枚目の写真はエンドシルの下流から撮りました。
 
白い建屋は管理用発電所を兼ねた放流設備。
電気系の整備工事中で作業用のプレハブが建っています。
 
右岸から下流面
個人的に堤趾導流壁のこういうアングル好きです。
 
(追記)
愛別ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。

0131 愛別ダム(1665)
北海道上川郡愛別町協和
石狩川水系狩布川
FNW
39メートル
370メートル
9500千㎥/8000千㎥
北海道建設部
1986年
◎治水協定が締結されたダム


コメントを投稿