2015年12月13日 内村ダム
2023年 7月29日
内村ダムは長野県上田市鹿教湯温泉の一級河川信濃川水系依田川左支流内村川にある長野県建設部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
依田川水系では昭和30年代に2度の洪水が発生するなど水害が多い一方、年間降水量わずか1000ミリの少雨地帯のため渇水による干ばつも多く、抜本的な治水・利水対策が求められていました。
これを受け長野県は1972年(昭和47年)に内村川上流へのダム建設を採択、これに当時の丸子町(現在は上田市)が水道事業者として事業参加し1983年(昭和58年)に竣工したのが内村ダムです。
内村ダムは建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、内村川および依田川の洪水調節(最大毎秒120立米の洪水カット)、安定した河川流量の維持と不特定灌漑用水(既得灌漑用水)への補給、上田市丸子地区への上水道用水の供給を目的としています。
内村ダムには2015年(平成27年)12月に初訪、2023年(令和5年)7月のもりみず旬間の見学会に合わせて再訪しました。
掲載写真にはそれぞれ撮影日時を記載しています。
また2023年(令和5年)7月のもりみず見学会については下記リンクをご覧ください。
ダム下から
非常用洪水吐としてクレスト自由越流頂2門、洪水期および非洪水期用自然調節式オリフィス各1門ずつを装備
再訪時は洪水期用オリフィスから越流中。
(2023年7月29日)
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オリフィスゲートをズームアップ
向って右手が非洪水期(10/11~5/31)
左手が洪水期(6/1~10/10)用オリフィス
非洪水期用はスライドゲート、洪水期用はローラーゲートで開閉します。
(2023年7月29日)
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導流壁そばの穴は低水放流用ジェットフローゲート。
通常河川維持放流はここで行いますが、訪問時はオリフィスから越流していたため放流はなし。
(2023年7月29日)
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水利使用標識
ダムのすぐ下流に上田市内山浄水場があり、専用管で上水道用水が送られます。
(2023年7月29日)
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右岸高台に笠岩神社がありそこから俯瞰
堤頂長は265メートルで右岸側が屈曲しています。
(2015年12月13日)
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笠岩神社の御神体となる笠岩
男性器に見立てられ、多産・子孫繁栄のご利益があるようです。
(2015年12月13日)
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右岸ダムサイトの説明板
(2023年7月29日)
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堤体中段から
見学会の際の写真で通常はこの位置からは撮れません。
(2023年7月29日)
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右岸ダムサイトの管理事務所
職員の常駐はなく、平時は週に一度の巡回のみ。
(2023年7月29日)
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右岸の艇庫とインクライン。
(2023年7月29日)
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天端から減勢工を見ろす
副ダムのすぐ下には洗堀防止のブロック工が並びます。
通常あるはずの放流設備は堤体に内包されているのでありません。
(2023年7月29日)
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総貯水容量200万立米のダム湖
左奥は三才山で山を越えれば松本。
(2023年7月29日)
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天端は徒歩のみ開放。
(2023年7月29日)
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堤体内の低水放流設備となるジェットフローゲート
長野県営各ダムでは河川維持放流を利用した小水力発電所設置が進められています。
しかし当ダムは放流設備が堤体内にあるため、発電所設置には堤体掘削が必要となるため見送られる方針。
(2023年7月29日)
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国道254号線から遠望。
(2023年7月29日)
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ゲートをズームアップ
この写真は初訪時で非洪水期でしたが、右側洪水期ゲートが開放されています。
左手に洪水期オリフィスのスライドゲートが見えます。
(2015年12月13日)
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(追記)
内村ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
0131 内村ダム(0113)
長野県上田市鹿教湯温泉
信濃川水系内村川
FNW
G
51.3メートル
265メートル
2000㎥/1600㎥
1985年
長野県建設部
◎治水協定が締結されたダム
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