2015年12月26日 佐久間ダム(元)
佐久間ダムは浜松市天竜区佐久間町の天竜川にある電源開発(株)が所有する発電用重力式コンクリートダムです。
戦後の経済発展に伴う電力不足に対応するため、水量が豊富で急流が続く天竜川中流域に着目、1956年(昭和31年)に電源開発によって建設されたのが佐久間ダムです。
米国の技術を積極的に取り入れ着工からわずか3年という突貫工事で完成、現在でも堤高155.5メートルは重力式コンクリートダムで第4位、全ダムでも第9位、ダム湖の総貯水量は日本第8位の巨大ダムとなっています。
佐久間ダムの建設は大型土木構造物の近代的機械化工法が確立され日本の土木史においての『金字塔』と称されています。
ダムと同時に運用を開始した佐久間発電所は最大出力35万キロワットと一般水力発電では日本第3位の出力を誇り、年間総発電量は日本一の発電所となっています。
また1972年(昭和47年)からは新豊根発電所で新豊根ダムを上部ダム、佐久間ダムを下部ダムとする揚水発電で最大112万5000キロワットの発電を、1982年(昭和57年)には佐久間発電所の放流水を利用した佐久間第二発電所が完成、最大3万2000キロワットの発電を行っています。
発電のほかダム湖(佐久間湖)から佐久間導水路を通じて愛知県の宇連ダムに送水され豊川用水の水源の一部を担っているほか、2004年から国交省中部地方整備局により堆砂対策を通じた洪水調節機能を強化するための再開発事業がスタートしています。
今回は新豊根ダムから佐久間ダムへ向かい国道473号を北上、中部天竜から県道1号を北に向かい佐久間ダムに至りました。
佐久間電力館の展望台からダムを見下ろすします。
減勢工。
無駄な飾りのないゲートビアはいかにも質実剛健。
青い巻き上げ機と佐久間ダムの文字が目立ちます。
ゲートの補修工事が行われています。
取水塔の丸い屋根がお茶目。
天端から導流部。
ごつごつ感が堪りまへん。
2棟並ぶモダンな取水棟
ダム本体のいかつい様相とは対照的。
いかにも昭和30年代の風情漂う天端。
(追記)
佐久間ダム(元)は洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
1160 佐久間ダム(元)(0139)
左岸 静岡県浜松市天竜区佐久間町佐久間
右岸 愛知県北設楽郡豊根村古真立
天竜川水系天竜川
P
G
155.5メートル
293.5メートル
326848千㎥/205444千㎥
電源開発(株)
1956年
◎治水協定が締結されたダム
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3326 佐久間ダム(再)
左岸 静岡県浜松市天竜区佐久間町佐久間
右岸 愛知県北設楽郡豊根村古真立
天竜川水系天竜川
FP
G
155.5メートル
293.5メートル
343000千㎥/221596千㎥
国交省中部地方整備局
2004年~
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