ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

瀬月内ダム

2022-11-30 23:42:42 | 岩手県
2022年10月22日 瀬月内ダム
 
瀬月内(せつきない)ダムは岩手県久慈市山形町来内の新井田川水系瀬月内川にある灌漑目的のロックフィルダムです。
瀬月内川下流の九戸郡九戸村の水田及び丘陵地の畑地帯の慢性的水不足を解消するために、農水省の補助を受けた県営かんがい排水事業瀬月内川地区および県営畑地帯総合土地改良事業九戸地区が着手され、その灌漑用水源として1987年(昭和62年)に竣工したのが瀬月内ダムです。
ダムは久慈市にありますが、管理は受益地となる九戸村が受託しており約580ヘクタールの水田・畑地に灌漑用水を供給しています。
その後2017年(平成29年)に利水放流を利用した瀬月内ダム小水力発電所が稼働し最大出力59キロワットの小水力発電が開始されました。
 
ダムの敷地は立ち入り禁止のため、見学は右岸を通る市道からに留まります。
岩手県北部にある他の農業用ロックフィルダム同様下流面には芝が張られ、見た目はアースダムのようです。
寒冷地のため冬場の凍上を防ぐ目的があると思われます。


天端入り口には堅固な門扉。


堤頂長は144.5メートル。


上流面はロック材で護岸
ロック材はかなり小粒。


左岸の横越流式洪水吐、管理事務所、艇庫を遠望。


右岸ダムサイトの説明板。


水利使用標識。


右岸の取水塔
表面取水設備です。
ダム湖は総貯水容量125万立米。


アングルを変えて
当然管理橋は立ち入り禁止。

(追記)
瀬月内ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たな洪水調節容量が確保されることになりました。

0261 瀬月内ダム(1893)
岩手県久慈市山形町来内 
新井田川水系瀬月内川 
 
 
38.5メートル 
144.5メートル 
1250千㎥/1038千㎥ 
九戸町
1987年


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