軽井沢からの通信ときどき3D

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Karuizawa Foto Fest 2024(2)

2024-05-03 00:00:00 | 軽井沢
 今年も4月27日から5月26日までの会期で軽井沢フォトフェスト(KFF)2024がスタートした。写真愛好家はこの日を待ちわびていたのではないかと思う。かく言う私もその一人なのだが。

 昨年は4月1日のスタートであったから、今年はほぼ1か月遅いスタートになった。ちなみに、来年の(仮)予定がすでに発表されていて、2025年4月26日から5月25日とされている。

 オープニングセレモニーの会場は、昨年同様、軽井沢駅に近い矢ケ崎公園で、11時から始まるとアナウンスされていたので、少し早めに妻と車で出かけた。昨年は矢ケ崎公園に隣接している無料駐車場に停めることができたのであったが、今年はなんとなくここは無理ではないかと思い、まっすぐ大賀ホール前の町営駐車場に向かった。しかし、ここも「満車」の赤い表示が出ていて、数台が入り口に並んで待っていた。

 以前、浅田次郎さんの講演会が大賀ホールで行われた時も同じようであって、矢ケ崎公園の反対側にある民間の有料駐車場に停めたのであった。今回はこの駐車場も満車状態で途方に暮れてしまった。自宅に戻り徒歩で出直すには時間がない。思い余って、妻が会場近くの知人宅に電話をして、車を停めさせてもらえるよう頼んでくれた。

 快く了解が得られ、おかげで何とか開会式の時間に間に合うように会場に着くことができた。

 関係者はすでに整列していて、すぐに開会式が始まった。主催者や来賓の挨拶に続いて、塩沢一洋審査委員長から今回の審査の状況と、入選作品の中から選ばれた佳作入賞作品5点と、日高慎一郎さんのグランプリ作品が紹介された。今年のグランプリ作品もまたとても素晴らしいものであった。


11時には関係者が勢ぞろい(2024.4.27 撮影)


実行委員代表の方々(2024.4.27 撮影)


土屋三千夫・軽井沢町長ほか来賓の皆さん(2024.4.27 撮影)

審査員を代表して、塩沢一洋 写真家 成蹊大学教授のご挨拶(2024.4.27 撮影)

シャンパンで開会を祝す(2024.4.27 撮影)

開会式会場の背後には大賀ホールがあり、傍の桜が美しい(2024.4.27 撮影)

矢ケ崎公園の反対側では参加者にシャンパンが振舞われ、傍らではチェロ演奏も行われた(2024.4.27 撮影)

 塩澤一洋氏が話された「総評」は、別途販売された「KFF2024 入選作品集」にも同様の内容が掲載されているので、こちらから引用させていただくと、次のようである。

 「総評:昨年より作品全体の質が高い!! 審査員の一致した所感です。応募枚数を一人5枚まで無料(それ以上は有料)とした変更がクオリティの向上に寄与したことは間違いないでしょう。撮影対象エリアも軽井沢町のみであった昨年から、周辺の3町4市1村へと大幅に拡大し、作品のバラエティが豊かになりました。 応募総数998点。作者の名前を伏せたままひとつひとつ大切に鑑賞したあと、3段階の審査で評価を重ね、審査会を開いて、入選、入賞、そしてグランプリを選出いたしました。それぞれの視点、観点、気持ち、意思がさまざまな工夫によって表現された珠玉の作品たち。撮影し、ご応募いただきましたみなさま、どうもありがとうございました。(塩澤一洋)」

 開会式で紹介されたのは、グランプリ作品1点と、佳作入賞作品5点であったが、この入選作品集には、「KFF 2024 FINALISTS」 として、全入選作品の写真と共に作者名が記されている。私の作品も3点選んでいただいていたことがここで初めて分かったのでした。

 同様の作品集は昨年も入選者に配布されていたので、これらを比較してまとめると、作品の応募総数、入選作品数、そして同一作者の入選作品数は次のようである。


KFF 2023とKFF 2024における応募作品数と入選作品数などの状況

 塩澤氏が述べておられるように、今年のKFF2024は昨年とは異なる点がいくつかあって、すでに紹介した会期変更の他、撮影対象地域が大きく変わるなどしている。

 昨年は軽井沢町内に限られていた撮影対象地域が今年から周辺の8市町村に拡大された(2023.9.22 公開当ブログ参照)。

 また、昨年は作品の応募は枚数に関係なく無料であったが、今年は応募枚数を一人5枚までを無料とし、それ以上は5枚までごとに2500円と有料化された。

 そして、展示会場については、昨年の4会場から、旧軽井沢の諏訪ノ森公園と、中軽井沢の湯川ふるさと公園(上流部)がなくなり、矢ケ崎公園と追分公園の2か所となったことも変更点である。

 こうした変更の効果が、クオリティの向上に寄与したことは塩澤氏の述べられた通りだと思える一方で、応募総数の減少と入選作品数の減少につながっていると思われる。

 撮影対象地域の大幅な増加は、応募総数の増加につながっているはずと思われるのに、実際には減少していることから、応募の(一部)有料化の効果で相殺されているのかもしれない。

 入選作品数の減少は展示会場面積を減らしているので、当然の結果だと思える。

 同一作者の入選作品数が減っているのはどう理解すればいいのだろうか。ここには、同一作者の入選作品を3点以下にするという、主催者の強い意図が感じられるが、この点についての言及はないので、実際のところは不明である。

 結果として、入選作品が昨年比で66%に減少したにもかかわらず、入選者数が同じく9%増加しており、より多くの作者の作品が入選し、展示されることになっているので、これはこれで喜ばしいことだと思える。

 入選作品集で、今年の撮影地について調べてみると次のようである。昨年は当然100%軽井沢町であったのにたいして、今年軽井沢は64%にまで低下している。

 ちなみにグランプリ作品の撮影地は小諸市、佳作入賞5作品の撮影地は軽井沢町が2、佐久市、小諸市、御代田町が各1作品となっている。


KFF2024 入選作品の撮影地

 次に示すのは、昨年送られてきた写真公募案内と、KFF 2024 入選作品集の表紙である。
 

写真公募案内(はがきサイズの表面と裏面とを示している)


KFF 2024 入選作品集の表紙(写真は野辺地ジョージ氏による)

 矢ケ崎公園の会場の一角では、前述の入選作品集のほか、幾種類かのグッズの販売も行われていた。私は、記念にと入選作品集を購入するべく列に加わっていたところ、妻が販売されているグッズの中から面白いものを見つけてきて見せてくれた。

 昨年開催されたKFF2023で展示に使用された、ターポリンに印刷された写真を切り取って、バッグに仕上げたものである。その側面には見覚えのある「リス」の写真があった。私の入選作品であった。

 迷うことなく購入したそのバッグは、しばらくは我が家の「リス」の写真の傍に飾っておこうと思う。


入選作品のターポリンを使用して作られたバッグとその写真

 無事2回目を迎え、更なる発展が期待できそうなこのKFF、来年の開催も決定しているので、これからも楽しみにしたい。

 展示会場でじかに見る写真は、細部の描写など、ネットで公開されているものとは一味違ったものになっている。首都圏や関西在住の私の友人各位には難しいことだが、お近くの方々にはぜひ現地会場に足を運んでいただけたらと思う。

 最後に今回のKFF 2024に入選した私の3作品について。すでに当ブログで紹介したものばかりであるが、現地でご覧いただけない諸氏のために再掲載させていただく(入選作品集に掲載順)。展示会場の写真にも作品集にも写真の「題名」はないが、ここでは説明を兼ねて撮影日と共に付記させていただいた。


KFF 2024 入選作品 「朝の雲場池」(2023.12.3 撮影) 追分公園に展示

KFF 2024 入選作品 「浅間山山頂に沈む満月」(2023.12.28 撮影) 追分公園に展示

KFF 2024 入選作品 「カルガモ親子」(2023.6.30 撮影) 追分公園に展示

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