軽井沢からの通信ときどき3D

移住して10年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

ウクライナ情勢(9/13~9/19)

2022-09-20 00:00:00 | ウクライナ情勢
9月13日
・ウクライナ 東部の要衝奪還 イジューム 露軍、ハルキウ州撤退か
・ザポリージャ原発、全原子炉を停止 外部電源復旧で 6号機も 冷温停止に移行
・露統一地方選 与党圧勝へ ウクイライナ侵略「国民が支持」主張か
・台湾海峡 中国無人偵察機 相次ぐ 5~12日延べ7機 中間線越え2機
・スウェーデン 極右政党躍進 議会選、第2党の勢い
・ウクライナ支援 「鳥人(ブブカ氏)」感謝 IOC基金 総額11億円に

9月14日
・ウクライナ軍 東・南部6000km2開放 イジューム「露が戦争犯罪」
・露兵は貧しい若者たち 虐殺の町 住民ら証言
・中国 駆逐艦2隻 接続水域を通過 奄美大島・横当島間
・「露部隊 3月後半に狂暴化」 ブチャ周辺証言 住民殺害 司令官陣地で多発
・抵抗「クリミア奪還まで」 ポロシェンコ・ウクライナ前大統領 「妥協は不可能」
・露 負の歴史直視せよ 大戦時 ソ連侵略 「恐怖で民衆支配 捕虜処刑」
 ミレフスキ・駐日ポーランド大使寄稿
・ウクライナ企業の輸出支援 見本市出席など 政府、ジェトロ通じ
・露からの3遺体 乗船者と判明 知床、日本側鑑定で

9月15日
・露を排除 中立化拒否 ウクライナが提案 安全保障確約へ国際条約
・ハルキウ 露が拷問部屋 ウクライナ 反攻15万人解放
・台湾進攻抑止へ 米、対中制裁検討 ロイター報道
・ウクライナ侵略 避難民支援延長 6か月間
・ローマ教皇「仲介」不発 ウクライナ情勢 露正教会と会談できず
・露20か国以上で政界工作 政治家らに3億ドル 14年以降
・中露15日首脳会談 ウズベクで
・中国「強軍化」脅威に
 1972年~96年 人海戦術の限界 露呈
 1996年~2012年 近代化進め外洋進出
 2012年~現在 台湾統一向け体制構築

9月16日
・中露首脳 対面で連携確認 ウクライナ侵略後初
・日本の防衛力強化 米支持 防衛相会談 反撃能力検討も伝達
・ウクライナ反攻 南部進展 東部ハルキウ 400集落奪還
・日米防衛相会談 中露への危機感 共有 
・屋久島周辺領海 中国測量艦侵入
・米欧への対抗軸に SCO 中露が結束図る 制裁対象 集結 「多極化」訴え
・中露間 温度差も 侵略巡り
・ゼレンスキー氏 国連総会出席断念
・侵略回避 NATO加盟断念でも・・・ プーチン氏 合意拒否 2月24日時点で
・露産肥料輸出 促進策を協議 国連とプーチン氏
・G7 中露の「威圧」懸念 貿易相会合 経済安保で結束へ

9月17日
 ・中露枠組み イラン加盟へ 上海機構首脳会議 米欧対抗姿勢強める
・露哨戒艇4隻宗谷海峡通過
・【社説】中露首脳会談 「共闘」の演出に綻びも見える
・プーチン氏 低姿勢外交 上海機構会議 旧ソ連構成国に 遅刻せず出迎え・勲章を授与
・イジュームに集団墓地 ウクライナ東部 450遺体埋葬か
・浮く農作物貯蔵能力15%喪失 米エール大が報告書
・穀物略奪関与か リシア指名市長ら制裁対象 米、「食糧難悪化させた」
・露石油子会社を独政府管理下に
・武器供与「許容される」 ローマ教皇

9月18日
・露「東部制圧」目標維持 プーチン氏「戦果急がない」
・集団墓地遺体「暴力の痕」 特別法廷設置訴え
・米韓、北の核けん制 米「あらゆる軍事的能力」提供 戦略協議
・戦況悪化 露国内に動揺 プーチン氏「作戦継続」会見 強硬派突き上げに苦慮か
・モディ首相、侵略に苦言 プーチン氏「懸念分かっている」
・歩兵戦闘車40台 ウクライナに 独、ギリシャ通じ供与

9月19日
・ウクライナ東部 露拷問施設「10か所以上」 ゼレンスキー氏が非難

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雲場池の水鳥(20)恋に落ちたマガオ君ー1/2

2022-09-16 00:00:00 | 野鳥
 昨年、北に帰ることなく雲場池にとどまり、夏を過ごした一羽のマガモ♂がいたことを紹介した(2021.10.1、10.15、10.29 公開の当ブログ)。このマガモの羽衣は春から夏へと次第に変化して♀に似た姿になっていったが、これはエクリプスと呼ばれている水鳥の示す形態変化である。

 秋になり、再び北から仲間が帰ってくると、その中にはやはりエクリプスが混じっていて、これらと一緒になると雲場池にとどまっていたマガモ♂の姿も、次第に他の鳥と区別がつかなくなっていった。エクリプスはやがて冬羽に変化していき、美しい構造色の頭部や♂特有の羽衣へと戻っていった。

 今年はどうだろうかと様子を見ていたところ、やはり一羽のマガモ♂が雲場池にとどまった。ただ、昨年と同一個体かどうかは判らない。

 この残ったマガモ♂、昨年は多くのカルガモの群れに加わることが多く、自分自身をマガモではなくカルガモと思っているのではないかと感じたこともあったが、今年のマガモ♂の傍らには、しばらくして特定の一羽のカルガモが寄り添う姿が目に付くようになった。

 カルガモの雌雄は区別がつきにくく、正確なことは判らないが、マガモ♂と常に行動を共にしているところから、このカルガモは♀ではないかと思える。

 昨年の記録写真を見直してみると、やはり傍には1羽のカルガモの姿が写っているこもあるが、この時はそれほど気にならなかった。

 そこで、今年はこの二羽に名前を付けて、マガオ君とカル子さんと呼ぶことにし、我が家で時々この2羽の様子について話し合うようになった。

 1998年制作のロマンティック・コメディ映画に「恋におちたシェイクスピア」(Shakespeare in Love)という作品がある。アメリカとイギリスの共同製作で、監督はジョン・マッデン、脚本はトム・ストッパード、主演はグウィネス・パルトローとジョセフ・ファインズ。第71回アカデミー作品賞ならびに第56回ゴールデングローブ賞 コメディ・ミュージカル部門作品賞を受賞している。

 内容は、名作「ロミオとジュリエット」の初演時の出来事を扱ったもので、若き日のウィリアム・シェイクスピアと彼を慕う上流階級の娘ヴァイオラとの恋愛を描いたものである。

 ウィリアム・シェイクスピアは「ロミオとジュリエット」の上演の準備を行っていた。一方、芝居好きの資産家の娘ヴァイオラは、貴族との縁戚を望む両親のため、貧乏貴族のウェセックス卿との意に染まぬ結婚を控えていた。ウェセックス卿は結婚後、夫婦でアメリカの農園に移り住む計画を立てていた。

 日本の歌舞伎と似ているが、当時の演劇では、女性は舞台に立つことができず、女装した変声期前の男性俳優が女性を演じていた。ヴァイオラは男装してトマス・ケントと名乗り、劇団に潜り込んで、抜群の演技力でロミオの役を得る。

 ヴァイオラが男装した女性であることはシェイクスピアの知るところとなるが、シェイクスピアはこれを黙認する。

 既婚者のシェイクスピアは、以前から女性の姿のヴァイオラに恋しており、2人は決して結婚できぬ間柄と知りつつ、忍んで逢う仲となる。

 芝居の準備は順調に進んでいたが、トマス・ケントが女性であることが、一座の面々や、王室の祝典局長の知るところとなってしまう。それ以来ヴァイオラは姿を消し、シェイクスピアがロミオ役を務めることになった。

 しかし本番当日、ジュリエット役の俳優が上演の直前に変声期を起こす。幕が開けられないと呆然とする一座の前に、結婚式を終えた直後のヴァイオラが駆けつける。かくして相手役のジュリエットの台詞が完璧に頭に入っているヴァイオラが、「女装した男性の俳優」としてジュリエットを演じることになった。恋する2人は迫真の演技で演じ、芝居は大成功する。

 その後、ヴァイオラはウェセックス卿の妻となる運命を受け入れて、アメリカに行くこととなる。ヴァイオラを失ったが、「ロミオとジュリエット」の大成功で劇作家としての名声を確立したシェイクスピアは、エリザベス女王の命令で新たな芝居の制作を始める。難破した船から一人生き残ったヴァイオラが、アメリカ大陸に上陸するシーンで映画は幕を閉じる・・・という内容である。

 この映画では、最終的にロミオをシェイクスピアが、ジュリエットをヴァイオラが演じたので、女性が「女装した男性の俳優」を演じるということになり、話はややこしいが、雲場池の女装したエクリプス・マガオ君が同じように♂かもしれないカル子さんと仲良くしている姿を見て、この映画のことを思い出したのであった。

 ただ、そのように思ったのはずっと後になってからで、マガオ君は4、5月の時点では完全に♂の外観をしているので、この時点ではシェイクスピアの話とは異なっている。

 さて、今年のマガオ君の様子を冬から順にみていこうと思う。冬の間、数十羽が群れて過ごしていた雲場池のマガモが北に帰り始めるのは3月下旬ころである。この時はまだコガモ、オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、オオバンなどの姿も同時に見ることができる。


雲場池で群れるマガモ♂(2022.2.2 撮影)


雲場池で群れるマガモ♂と♀(2022.3.17 撮影)


ヒドリガモ(左)、オオバン(右奥)とマガモ♂(2022.3.27 撮影)

 この時期のマガモ♂の頭部の構造色はとても美しいのだが、時には朝日を受けて背中の羽も構造色に輝いて見えることがある。


マガモ♂の背中の羽も構造色に輝いて見える(2022.3.1 撮影)

 また交尾行動と思える様子もこの頃に見られた。しかし、この時点ではまだ複数のマガモ♂がいたので、この♂が後のマガオ君かどうかは特定できない。


寄り添うマガモのペア(2022.4.1 撮影)


マガモの交尾と思える行動(2022.4.1 撮影)

 4月に入るとマガモの姿は急速に減っていき、やがて雲場池に残ったのは1羽の♂だけになっていった。このマガモ♂にマガオ君という名前をつけたのはこの頃であった。

雲場池に1羽残ったマガモ♂、マガオ君(2022.4.7 撮影)

雲場池に1羽残ったマガモ♂、マガオ君(2022.4.12 撮影)

 ところがある日、このマガオ君のもとに1羽のマガモ♀が現れた。あたかもマガオ君に北帰行を促しにやってきたようであった。

マガモ♂に北帰行を促すかのように現れたマガモ♀(2022.4.21 撮影)

 しかし、マガオ君はそのまま雲場池にとどまり、マガモ♀も姿を消した。そしてしばらくすると、マガオ君のそばに寄り添うカルガモの姿を見るようになった。カル子さんである。

マガオ君とカル子さん(2022.4.27 撮影)

 この後、雲場池ではマガオ君とカル子さんが一緒にいる姿を頻繫に見かけるようになった。マガオ君が北帰行を諦めたのはカル子さんが原因であったのか、それとも何らかの理由で今年、北帰行できなかったマガオ君がたまたまカル子さんと仲良くなっていったのか、その辺りは判らないが、我が家ではもっぱら前者であろうと判断し、「恋におちたマガオ君」と言うことにして、2羽のカモを継続観察することにしたのである。

 ややあって、再び雲場池に1羽のマガモ♀が姿を見せた。マガオ君を誘いにやってきたのかもしれなかったが、マガオ君はこれに応じる様子はなかった。

再び雲場池に姿を見せたマガモ♀(2022.5.8 撮影)

マガオ君とカル子さん(2022.5.9 撮影)

マガオ君とカル子さん(2022.5.14 撮影)

マガオ君とカル子さんほか(2022.5.15 撮影)

マガオ君とカル子さん(2022.5.20 撮影)

マガオ君とカル子さん(2022.5.25 撮影)

マガオ君とカル子さんたち(2022.6.1 撮影)

 カル子さんたちと過ごすマガオ君の外見には5月中は変化は認められなかった。まず頭部に変化が現れたのは6月になってからであった。 
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安倍晋三元首相襲撃事件(9/8~9/14)

2022-09-15 00:00:00 | 安倍元首相銃撃事件
9月8日
・衆参きょう閉会中審査 国葬巡り、首相出席
・旧統一教会接点 自民きょうにも公表
・菅前首相 動き活発化 国葬で弔辞・地方での情報発信 「非主流派の軸」警戒の声も
・「創生日本」(安倍元首相が会長を務めた)活動を継続
・旧統一教会関連 会合に上田市長 市議会で答弁

9月9日
・首相「国葬は適切」強調 閉会中審査 費用16.6億円「妥当」 最長政権 実績を評価
・旧統一教会と接点 179人 自民 121人は氏名公表
・米副大統領や豪首相参列 
・ニュースQ+ 国葬とは 大きく貢献した人 全額国費で
・警備費や接遇費 公表で理解訴え
・【広告】総力特集 権力と宗教 統一教会と創価学会
・首相「低姿勢」徹する 国葬閉会中審査 費用・弔意 懸念払拭へ「丁寧に説明」
・実施根拠や基準 野党批判 立民・泉氏、内閣葬に変更求める
・【社説】安倍氏の国葬 追悼の場を静かに迎えたい
・自民、早期幕引き狙う 旧統一教会 接点公表 野党は非難、収束見通せず
・自民党調査で氏名が公表された議員
・閉会中審査 立民、国葬改めて疑問 阿部氏批判、 旧統一教会問題を追及
・維新・国民は一線画す 国葬に一定の評価、出席意向
・【長野】旧統一教会 衆院4氏接点 自民3、立民1氏
・閉会中審査の詳報-8日の衆参議運から 国葬 戦略外交・経済再生 評価、
 外国参列者1000人想定、旧統一教会もんだい信頼回復努める

9月10日
・エリザベス女王死去 96歳 英最長在位70年 チャールズ3世即位
・天皇陛下 「哀悼の意」
・英現代史の象徴 国民統合に尽力 「君主以上の存在」「重要な歴史の一部」
・「国際社会に損失」岸田首相哀悼
・元首外交 英支え エリザベス女王 英連邦束ね威信維持 
 温かい人柄 幅広い支持 首相に鋭く質問も
・【社説】英女王死去 笑顔で世界を魅了した70年
・旧統一教会問題 自民内 動揺収まらず 「関係断つ」実効性不安
・立民議員出欠「個々の判断」 阿部氏国葬
・国葬 記録集作成へ 政府、予算使途も検証
・英国葬 詳細シナリオ 1960年代から秘密裏に 

9月11日
 関連記事なし

9月12日
 新聞休刊日

9月13日
 関連記事なし

9月14日
・安倍氏国葬 「出席難しい」 泉代表
・旧統一教会関連 木原氏会合参加 16年「主催認識せず」
・電話相談1000件超 関係省庁5日間で

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ウクライナ情勢(9/6~9/12)

2022-09-13 00:00:00 | ウクライナ情勢
9月6日
・英首相にトラス氏 6日就任 保守党首 選出 外交強硬派 景気刺激策に支持
・クリミア奪還へ意欲 ウクライナ大統領 東・南部で攻勢 成果
・IAEA調査団 2人を残し出発 ザポリージャ原発
・「ガス制限令」法改正へ 経産相「逼迫時の」最終手段
・新原子炉 日本参加発表 原子力機構 英計画 費用など調査
・対露批判の急先鋒 トラス氏 EUと確執も 「鉄の女」信奉 国防費上げ主張
 学生時に過激演説 下院選2度落選
・在ウクライナ日本大使館 再開検討
・露「東方経済フォーラム」開幕 ウラジオストク 日本は不参加
・米EU駐露大使 交代で一時不在 いずれも予定通り
・露が志願兵ノルマ大企業に割り当て 人権団体「ロシア鉄道は1万人」
・アフガン 露大使館前 自爆テロ 職員2人と市民死亡か
・ウクライナ・ヤヒドネ 監禁1か月 悲劇の村 地下室にほぼ全住民/10人犠牲

9月7日
・露、ビザなし交流破棄 北方領土 対露制裁へ報復か
・トラス政権 軽罪試練 英首相就任 
 露「関係改善望めず」
・露大統領 演習を観閲 極東地域 中印などと連携誇示
・ウクライナ電力途絶警戒 ザポリージャ 原発送電線 遮断
・「テロ支援国」 露を指定せず 米大統領
・独立系紙の登録無効に 露裁判所
・志願兵の待遇改善 プーチン氏「約束」
・独原発 非常時に活用 冬の電力不安 2基の稼働容認
・OPECプラス減産決定 消費国、インフレ圧力懸念 原油価格下落背景
・露最大手銀行が人民元建て融資 金融制裁抜け穴に
・政府サイト システム障害 e-Gov 露集団、「攻撃」表明

9月8日
・IAEA、原発「安全地帯」提案 ザポリージャ調査報告書 砲撃で被災 防止 露は不満
・【社説】IAEA報告書 露は直ちに原発から撤退せよ
・露、アジア諸国を重視 東方経済フォーラム プーチン氏「成長のための新たな中心」
 制裁と一線、中印など
・ミャンマー国軍トップと会談 プーチン氏
・中露首脳対面会談へ ウズベキスタンで
・ウクライナ、東部も反攻 ハルキウ州で、南部から拡大
・北から大量弾薬 露が購入の見方 米が明らかに
・習氏と対面会談 バイデン氏意欲 11月のG20 に合わせ
・4省庁23サイトで障害 7日も発生 警視庁が捜査へ

9月9日
・欧州中銀0.75%利上げ 上げ幅 前回超える
・エリザベス女王 健康懸念 英王室発表「医療的な監督下に」
・中国海警の4隻 尖閣沖領海侵入
・インド バランス腐心 クアッドで中国抑止・露とは友好
・ウクライナ クリミア攻撃認める 軍総司令官 戦闘長期化認識
・原発「安全地帯」協議へ ザポリージャ、露とIAEA
・米、追加支援表明 6億7500万ドル
・EU、露産ガス価格上限案
・東方経済フォ-ラム閉幕 露の侵略 投資に影
・米議員が訪台

9月10日
・北、核先制使用辞さず 法令採択 非核化交渉拒否鮮明
・ウクライナ支援 継続方針を確認 日米欧首脳、テレビ会議
・東部で奇襲成功か ウクライナ軍「集落20以上奪還」
・物価追加策 効果は一時的 低所得者に5万円 景気回復 賃上げ推進不可欠
・「急激な変動好ましくない」 進む円安 黒田総裁、首相と会談
・食料・農業・農村 基本法見直しへ 首相が指示
・中国物価2.5%上昇 8月
・基礎から分かる防衛費 GDP2%なぜ 人件費・維持費64% 新装備導入に制約
 米国は 年111兆円 議会が大枠 サイバー、宇宙、AI強化
・視点 ウクライナ危機 侵略受け 強まる国民意識 クリミア回復 妥協許さず
 二松学舎大准教授 合六強 氏
 露「一体性」主張 「独立」意識を軽視
・上司から「野良犬」暴言 ウクライナ人女性 賠償提訴 奈良地裁

9月11日
・原発「外部電源喪失」 ザポリージャ IAEAが危機感
・東部「奪還集落30超に」 ウクライナ 南部でも反攻進展強調
・尖閣へ挑発 常態化 国有化10年 中国公船、接続水域に年300日超
・【社説】尖閣国有化10年 中国の実効支配の試み許すな
・北、核使用条件を緩和 新法令 「先制」正恩氏判断で
・ワールドビュー ブチャ惨劇 失われた理性 ロサンゼルス支局長 渡辺晋
・露が引き渡し 3遺体が到着 知床沈没、小樽に

9月12日
 新聞休刊日



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ジャコウアゲハとお菊さん

2022-09-09 00:00:00 | 
 思いがけず、ジャコウアゲハの幼虫を育てる機会を持つことができ、幼虫12匹はすべて無事蛹になり、そして羽化していったが、このジャコウアゲハの蛹は別名「お菊虫」と呼ばれている。

 原色日本蝶類図鑑(1964年 保育社発行)には次のように記されている。
 「(ジャコウアゲハの)蛹は『お菊虫』と呼ばれ、後手に縛された姿にも似て『口紅』に似た赤い斑点さえもひとしお可憐である。」

 確かにジャコウアゲハの蛹の形や色は独特で、他のアゲハチョウの仲間に比べ一風変わった外観をしている。今回育ててみて初めて気が付いたのであるが、形もさることながら、上記の赤い斑点は特異なもので、この蛹を人型になぞらえると、この赤色班は口の位置と目の位置などに現れているので、より一層生々しく思えてくる。



ジャコウアゲハの蛹「お菊虫」の頭部(2022.7.12 撮影)

 12匹の蛹のうち撮影できた10匹を比較すると次のようであり、外形は同じようにみえるが、赤色班は微妙に異なっていることがわかる。


10匹のジャコウアゲハの蛹の比較(2022.7. 12 撮影) 

 ところで、上で原色日本蝶類図鑑の記述を紹介したが、他の書籍ではジャコウアゲハの蛹を「お菊虫」とする記述はどのようになっているかと思い、手元にあるより新しい書籍「チョウ①」(1991年 保育社発行)や、「フィールドガイド 日本のチョウ」(2013年 誠文堂新光社発行)をみたが、ここにはそうした記述は見当たらない。
 
 「お菊」とは、各地に残る怪談「皿屋敷」のお菊に由来しているが、よく知られているこの物語は封建時代の出来事とは言え悲惨なものであることから、こうした引用は、この2冊の本では控えられたのかもしれない。

 一方、姫路市ではジャコウアゲハを1989年に市の蝶に指定し、姫路市自然観察の森ではネイチャーセンターや園内で飼育しており、一年中、成虫や幼虫、蛹を観察することができるという。

 これは、姫路城主だった池田家の家紋が揚羽紋であること、ジャコウアゲハの幼虫の食草がウマノスズクサのため農作物に害がないこと、そして、かつてお菊虫(蛹)が土産物として売られていたことが理由とされる(姫路科学館 サイエンストピック 科学の眼、Jul. 15, 2017 No.522 )。

 このように、戦前までは蛹の「お菊虫」を姫路城の天守やお菊神社でも売っていたということである。お菊神社というのは、皿屋敷の物語にある、不憫なお菊を哀れに思った城主小寺則職が姫路城下の十二所神社の中にお菊を「お菊大明神」として祀ったとの言い伝えに由来する神社である。

 いくつかあるとされる「皿屋敷」物語の舞台の一つが姫路城に関するもので、『播州皿屋敷』として知られている。

 このほか「皿屋敷」の物語には江戸番町が舞台の『番町皿屋敷』があり、こちらの方がよく知られているのではと思う。

 ところで、以前、世界遺産の富岡製糸場からの帰路、県道47号線(以前の富岡妙義線)を走っていた時、「お菊の墓」と書かれた案内板が目に入り、あの「皿屋敷」のお菊さんは実在し、この地方の出身だったのだろうかと妻と話したことがあった。

 今回、ジャコウアゲハの幼虫を育て、蛹の様子も観察できることになったので、「お菊虫」にちなむ富岡市のお菊の墓を訪ねてみようと思い立ち、ちょうど吉井町にある妻の友人の畑に、ブルーベリー摘みに誘っていただいたのを機に、帰路立ち寄ることにした。

 妻にネット情報を調べてもらったところ、お菊の墓と呼ばれているものがこの地方に2か所あることが判った。

 一カ所は、以前通りかかって、案内板を見た県道沿いのものだが、もう一カ所は宝積寺という寺の本堂裏にあるという。いずれも、吉井町の畑からの帰路に立ち寄ることが可能な場所にあるので、道順に従い両方を訪ねることにした。

 最初に訪れた宝積寺は、国峰城を拠点とした豪族・小幡氏の菩提寺とされる。本堂裏手の高台に、小幡氏累代の墓があり、その案内板の最後の部分に、「墓所に付随して菊女とその母の墓がある」と記されているとおり、その傍らには二人の墓があった。


豪族・小幡氏の菩提寺・宝積寺(2022.6.29 撮影)


小幡氏歴代の墓の案内板(2022.6.29 撮影)


菊女とその母の墓(2022.6.29 撮影)

 また、境内の本堂右手には高さが6mほどの大きな「菊女観世音菩薩」があり、脇にある説明板には次のように記されている。


宝積寺境内の菊女観世音菩薩像(2022.6.29 撮影)


菊女観世音菩薩像脇の案内板(2022.6.29 撮影)

 「     『菊女観世音菩薩』霊験記
 この菊女観世音菩薩の総丈は台座より六メートル、商売繁盛・子宝・安産をはじめ、無病息災など、生きとし生ける者の、一切の苦悩を救うありがたい観音様として、古くから人々の信仰を受け継いできた。 
 戦国時代の末期、西上州に威を振った国峰城主・小幡上総介信貞候に、美しく、心清らかで優しい『お菊』という腰元がいた。しかし奥方はじめ周囲の嫉妬をかい、城主留守中、無実の罪に陥れられてしまう。天正十四年九月十九日、現在の『菊が池』(熊倉山山中)で、石の櫃(かろと)に毒蛇・ムカデと一緒に入れられて、十九歳で亡くなった。
 お菊を陥れた女性達はその犯した罪に煩悶し、小幡氏も天正十八年(1590)豊臣秀吉の小田原城攻めに際し姿を消してしまった。またこの地方一帯でも災いが続いたという。
 その後お菊追善の供養が度々行われ、葬儀も五度繰り返された。さらに明和五年(1768)、江戸時代の高僧・万仭道坦禅師が菊が池に大権現としてお祀りされた事により、お菊成仏の功徳をもって、諸人の願いをかなえる観音様としてあがめられるようになった。
 この『共に喜び共に悲しむお菊様』への供養の果報が、より一層参拝の人々にあらわれるよう、多くの信者の皆様の御助力によって、『菊女観世音菩薩』のお姿がここに安置される所以である。  
 お参りの仕方は、手をあわせ『南無菊女観世音菩薩』と三度お唱えし、その度ごとにを下げるのが作法となっている。
                            曹洞宗 宝積寺  」

 2番目に立ち寄った「菊女之墓」は県道沿いの看板が示す通り、富岡消防署妙義分署前を、道路から10mほど入った民家の庭先にあった。


「菊女之墓」の案内板(2022.6.29 撮影)

 市指定の史跡と紹介されているが、現状はかなり荒れている。向かって左の墓石表面には「菊女之墓所」、右の墓石側面には「菊女父母」と刻まれた文字が見える。


菊女之墓(2022.6.29 撮影)


お菊の墓所(2022.6.29 撮影)

 傍らの案内板には次のように記されている(尚、ここでは国峰城主の名は小幡信真となっていて、前出宝積寺の資料にある小幡信貞と異なっているが理由は不明)。
    
 「富岡市指定重要文化財
    菊女之墓所
                      所在地 妙 義 町 中 里  八 八
                      指 定 平成元年三月二五日

 当墓所は国峰城主小幡氏の侍女であった『お菊』の墓と伝えられる総高一二九・五cm、最大幅五一cmの砂岩製の五輪塔の添碑二基及び中世の石造物残欠から成っている。
 お菊に関する伝説は幾つかあるが、当所の由来は、甲斐国巨摩郡藤井庄出身の菅根正治が中里に住んでいたという。正治は国峰城主小幡信真の家臣であったが、その娘お菊が城主側女として仕え、城主の寵愛を受けたことに同輩や夫人に嫉妬され、城主に運ぶ食膳の飯中に針を入れたといういわれない科により、桶に首ばかり出した上で蛇責めにあい悶絶したという。お菊の家族は不憫に思い、当地にその亡骸を葬ったというものである。
 しかし、菊女の墓といわれる五輪塔の時代観は伝説の背景とする戦国時代より古い様式が見られる。
 また、添碑は先祖の事跡を調査に来た城主の末裔である松代藩士小幡長右衛門龍蟄が菊女及び同家の供養のために、菊女の一族といわれる当村名主藤井仲右衛門に依頼して建立したものである。
 史実と伝承には異なる部分もあろうが、本碑と添碑が並列しているのは珍しい事例である。
                                                                                               平   成 十 年 三 月
                                                                                               富岡市教育委員会  」


お菊の墓所脇に設置されている案内板(2022.6.29 撮影)

 これらにより、異なる2か所に残されている「お菊の墓」とされるものは、同一人物のものであることがわかるが、一方は宝積寺の住職が、他方は家族が建てたものということになる。

 ただ、富岡市に残されている「お菊」の伝説には、「皿屋敷」の話とのつながりはみられず、ジャコウアゲハの蛹との関連もまったくない。後手に縛された姿というのは、後世の講談「皿屋敷」で描かれた菊の姿からの連想であることになる。 

 富岡市のこの菊女の伝説は「番町皿屋敷」の原型の1つであるという説がある。上野の小領主として滅亡した小幡氏であるが、その後は信貞の養子(実子はいなかった)が幕府旗本をはじめ、松代の真田家、紀伊の徳川家、加賀の前田家、姫路の松平家にそれぞれ仕官しており、その子孫から各地の「皿屋敷」伝説が形成されていったと考える説である(永久保貴一氏による)。

 さて、この不幸な女性「お菊」と共に語られるようになってしまったジャコウアゲハの蛹であるが、もちろんこのチョウには不吉な要素は何もない。むしろその優美な色や姿と、ゆるやかに優雅に飛ぶ様子にはファンも多い。

 ジャコウアゲハは幼虫の食草がウマノスズクサおよびオオバウマノスズクサに限られるという偏食性から、その食草の成育環境の変化に強く影響される。都市部でも比較的見られるとはいうものの、全体的には減少しているとされることから、県によっては準絶滅危惧種に指定しているところもあり(鳥取県、群馬県)、地域によってはウマノスズクサの主な生育地である河川の堤防の除草方法などが検討されるなど保全活動も見られている(新潟県信濃川河川敷、大阪市の大和川堤防など)。

 今回飼育したジャコウアゲハから得た卵を預かっていただいた小諸のMさん宅の庭に生育しているウマノスズクサに、後日ジャコウアゲハの♀が訪れ、たくさん産卵していったとの報告を受けた。広い庭に多くのウマノスズクサが生えている環境であり、これからも元気に多くの子孫を残してもらいたいものである。

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