①『ぽっとんころころ どんぐり』 いざわゆうこ 童心社 2019.8
一本の大きなクヌギの木の1年を興味深く描いた絵本です。
春、黄色い花に包まれたクヌギが美しいです。緑の葉を豊かに茂らせた、見開きいっぱいに描かれたクヌギも感動的です。殻斗の中で成長していくどんぐりの様子が丁寧に描かれていて興味深いです。
コナラやミズナラのどんぐりは1年で育ちますが、クヌギは2年かかります。クヌギ以外の木のどんぐりにもたくさん出会える絵本です。どんぐりクッキーを作ってみたい人には、その作り方も紹介されています。
②『300年まえから伝わる とびきりおいしいデザート」 エミリー・ジェンキンス/ソフィー・ブラッコール
横山和江訳 あすなろ書房 2016.5
とびきりおいしいデザート、ブラックベリー・フールを作る人々を300年の時代の移り変わりと同時に描いた大型絵本です。
1710年ころのイギリス、1810年ころのサウスカロライナ州(米)、1910年ころのマサチューセッツ州(米)、2010年ころのカリフォルニア州(米)を舞台に4つの物語が語られます。時代も場所も使う道具もさまざまですが、作り方やおいしさはもちろん、後片付けの仕方まで変わりません。
画家にとってはそれぞれの時代の服装、家具、器具など時代考証が大変だったようですが、優しい色づかいの絵は、登場する人々の豊かな表情も含め、美しく、心に残ります。表紙の見返しは本物のブラックベリーの汁で色付けしています。
③「わたしたちだけのときは』 デイヴィッド・アレキサンダー・ロバートソン/ジュリー・フレット 横山和江訳 岩波書店 2018.9
カナダの先住民族、クヌー族に生まれたおばあちゃんを主人公にした物語です。
長い髪に色鮮やかな洋服を身にまとい、クヌー語を話す祖母が子どものときの悲しい出来事を孫に語ります。自分の意志に反して、遠くの寄宿学校に入れられ、いつも暗い地味な服を着せられ、長い髪を切られ、クヌー語まで禁止されたことを。でもお友だちといるときだけは違いました。遊びの中で、自分たちの大事にしてきたものを守り、こっそり楽しむすべを知っていました。だから今おばあちゃんは、髪を伸ばし、色鮮やかな服を着、クヌー語を語ります。
カナダで本当にあった話をもとにできた絵本です。
④『にわとり城』 松野正子/大社玲子 こぐま社 2016.10
親を亡くし、無一文になった息子がたった一羽残っためんどりと旅に出て成功する物語です。
カンカン照りの原っぱを超えてたどり着いた真っ暗な森で、恐ろしい夜の魔物のなぞなぞに答えることになります。9問目で答えられずにいる息子を救ったのはめんどりです。最後は夜の魔物をやっつけ、幸せをつかみます。
この物語は1979年出版の『かぎのすきな王さま』(童心社)の中に、書きおろしで入っていた作品です。すべて新しく描き直された大社さんの絵はカラーになり、ページをめくるのも楽しく、低学年の人にも楽しんでもらえそうです。
⑤『ピッグル・ウイッグルおばさんの農場』 ベティ・マグドナルド 小宮 由訳 岩波少年文庫 2011.5
子どもが大好きで、どんな子のどんな悪い癖でも、どうすれば治るか、ちゃんと知っているピッグル・ウイッグルおばさんが主人公の、愉快ですてきな物語です。
登場する子どもたちはすぐうそをついたり、ペットのえさやりを忘れたり、何でも分解して壊してしまったり、臆病だったり、探し物を見つけるのが苦手だったりで、家族は困り果てます。ところがピックル・ウイッグルおばさんやたくさんの動物たちと農場で暮らし始めると、子どもたちが見違えるように変わっていきます。
さし絵はセンダックです。子どもを信じ、動物たちと共に生きているピッグル・ウイッグルおばさんをすてきに描いています。
一本の大きなクヌギの木の1年を興味深く描いた絵本です。
春、黄色い花に包まれたクヌギが美しいです。緑の葉を豊かに茂らせた、見開きいっぱいに描かれたクヌギも感動的です。殻斗の中で成長していくどんぐりの様子が丁寧に描かれていて興味深いです。
コナラやミズナラのどんぐりは1年で育ちますが、クヌギは2年かかります。クヌギ以外の木のどんぐりにもたくさん出会える絵本です。どんぐりクッキーを作ってみたい人には、その作り方も紹介されています。
②『300年まえから伝わる とびきりおいしいデザート」 エミリー・ジェンキンス/ソフィー・ブラッコール
横山和江訳 あすなろ書房 2016.5
とびきりおいしいデザート、ブラックベリー・フールを作る人々を300年の時代の移り変わりと同時に描いた大型絵本です。
1710年ころのイギリス、1810年ころのサウスカロライナ州(米)、1910年ころのマサチューセッツ州(米)、2010年ころのカリフォルニア州(米)を舞台に4つの物語が語られます。時代も場所も使う道具もさまざまですが、作り方やおいしさはもちろん、後片付けの仕方まで変わりません。
画家にとってはそれぞれの時代の服装、家具、器具など時代考証が大変だったようですが、優しい色づかいの絵は、登場する人々の豊かな表情も含め、美しく、心に残ります。表紙の見返しは本物のブラックベリーの汁で色付けしています。
③「わたしたちだけのときは』 デイヴィッド・アレキサンダー・ロバートソン/ジュリー・フレット 横山和江訳 岩波書店 2018.9
カナダの先住民族、クヌー族に生まれたおばあちゃんを主人公にした物語です。
長い髪に色鮮やかな洋服を身にまとい、クヌー語を話す祖母が子どものときの悲しい出来事を孫に語ります。自分の意志に反して、遠くの寄宿学校に入れられ、いつも暗い地味な服を着せられ、長い髪を切られ、クヌー語まで禁止されたことを。でもお友だちといるときだけは違いました。遊びの中で、自分たちの大事にしてきたものを守り、こっそり楽しむすべを知っていました。だから今おばあちゃんは、髪を伸ばし、色鮮やかな服を着、クヌー語を語ります。
カナダで本当にあった話をもとにできた絵本です。
④『にわとり城』 松野正子/大社玲子 こぐま社 2016.10
親を亡くし、無一文になった息子がたった一羽残っためんどりと旅に出て成功する物語です。
カンカン照りの原っぱを超えてたどり着いた真っ暗な森で、恐ろしい夜の魔物のなぞなぞに答えることになります。9問目で答えられずにいる息子を救ったのはめんどりです。最後は夜の魔物をやっつけ、幸せをつかみます。
この物語は1979年出版の『かぎのすきな王さま』(童心社)の中に、書きおろしで入っていた作品です。すべて新しく描き直された大社さんの絵はカラーになり、ページをめくるのも楽しく、低学年の人にも楽しんでもらえそうです。
⑤『ピッグル・ウイッグルおばさんの農場』 ベティ・マグドナルド 小宮 由訳 岩波少年文庫 2011.5
子どもが大好きで、どんな子のどんな悪い癖でも、どうすれば治るか、ちゃんと知っているピッグル・ウイッグルおばさんが主人公の、愉快ですてきな物語です。
登場する子どもたちはすぐうそをついたり、ペットのえさやりを忘れたり、何でも分解して壊してしまったり、臆病だったり、探し物を見つけるのが苦手だったりで、家族は困り果てます。ところがピックル・ウイッグルおばさんやたくさんの動物たちと農場で暮らし始めると、子どもたちが見違えるように変わっていきます。
さし絵はセンダックです。子どもを信じ、動物たちと共に生きているピッグル・ウイッグルおばさんをすてきに描いています。
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