三年よ
阪田寛夫
ついに三年はおわろうとしている
あとなん十日かのうんめいである
おい三年よ
いっしょに四年になりたいか
四年になったら六時間目があるぞ
あひる当番もきついぞ
いままでみたいなちょうしでは
まあ、むりだな
三年よ
また二年から
ちびさんたちがあがってくるよ
ぼうしやカバンの二年の二の字に
一本棒を書きたして
三年なん組だれそれって、すましていうさ
ぼくらはこんどはそうはいかん
四は三とはだんぜんちがう
だから、いまからかくごもかたい
そろそろいくぞ
なくなよ三年
(『夕方のにおい』教育出版センター)
この1年、元気な3年生が男の子も女の子もたくさん文庫に来てくれました。1年生の時からずっと来ている人も多いですね。今月はそんな3年生の今の気持ちにぴったりの詩を選びました。阪田寛夫さんの「三年よ」という詩です。どうぞ楽しんでください。もうすぐ終わる「三年」に勇ましく呼びかけている楽しい詩です。「四年」になるということはすごいことなのですね。「ニ」に一本棒を加えて「三」にするのとはわけが違う。「かくごもかたい」という言葉からもその思いが伝わってきます。
4年生になるということは、誕生日が来ると10才になるということですね。『ラモーナ、明日へ』という物語を知っていますか。10才になったラモーナは、その喜びをこんなふうに言っています。「あたしティーンエイジャーになるのよね。」「ゼロティーンだよ。二けたの数字だもの。」「来年はワンティーン(11)で、再来年はツーティーン(12)で、それからサーティーン(13)、フォーティーン(14)ってなるんだもの。」
ラモーナにとって10才はちょっぴり大人になること。ラモーナ流に考えると、ティーンエイジャーの仲間入りをすることなのでしょう。小さい時からいつも悩みを抱えていたラモーナが10才になったときにはとてもうれしい思いをしました。シリーズがたくさんあるので、ぜひラモーナの物語を読んでみませんか。ラモーナと出会ってほしいです。
以前、テレビでケストナーが取りあげられた時、ケストナーの作品をどんなふうに読んでいるか、ドイツの子どもたちに尋ねる場面がありました。「まだ10才でないので、お父さんに読んでもらっている」「もう10才になったから一人で読んでいる」と答えていました。
読んでもらうか、一人で読むか、10才は子どもの読書にとっても大きな分岐点になります。10才を過ぎてもその子が望むなら読んであげていいと思いますが、10才は本当のひとり読みが始まる時と言ってもいいようです。絵本を読んであげるお母さんは多いですが、昔話や幼年文学、児童文学もどうぞ読んであげてください。ぜひお家で、長い物語を、10才までに1冊でも2冊でも読んであげてください。お父さんに読んでもらうのもいいですね。春休みはそのチャンスです。
阪田寛夫
ついに三年はおわろうとしている
あとなん十日かのうんめいである
おい三年よ
いっしょに四年になりたいか
四年になったら六時間目があるぞ
あひる当番もきついぞ
いままでみたいなちょうしでは
まあ、むりだな
三年よ
また二年から
ちびさんたちがあがってくるよ
ぼうしやカバンの二年の二の字に
一本棒を書きたして
三年なん組だれそれって、すましていうさ
ぼくらはこんどはそうはいかん
四は三とはだんぜんちがう
だから、いまからかくごもかたい
そろそろいくぞ
なくなよ三年
(『夕方のにおい』教育出版センター)
この1年、元気な3年生が男の子も女の子もたくさん文庫に来てくれました。1年生の時からずっと来ている人も多いですね。今月はそんな3年生の今の気持ちにぴったりの詩を選びました。阪田寛夫さんの「三年よ」という詩です。どうぞ楽しんでください。もうすぐ終わる「三年」に勇ましく呼びかけている楽しい詩です。「四年」になるということはすごいことなのですね。「ニ」に一本棒を加えて「三」にするのとはわけが違う。「かくごもかたい」という言葉からもその思いが伝わってきます。
4年生になるということは、誕生日が来ると10才になるということですね。『ラモーナ、明日へ』という物語を知っていますか。10才になったラモーナは、その喜びをこんなふうに言っています。「あたしティーンエイジャーになるのよね。」「ゼロティーンだよ。二けたの数字だもの。」「来年はワンティーン(11)で、再来年はツーティーン(12)で、それからサーティーン(13)、フォーティーン(14)ってなるんだもの。」
ラモーナにとって10才はちょっぴり大人になること。ラモーナ流に考えると、ティーンエイジャーの仲間入りをすることなのでしょう。小さい時からいつも悩みを抱えていたラモーナが10才になったときにはとてもうれしい思いをしました。シリーズがたくさんあるので、ぜひラモーナの物語を読んでみませんか。ラモーナと出会ってほしいです。
以前、テレビでケストナーが取りあげられた時、ケストナーの作品をどんなふうに読んでいるか、ドイツの子どもたちに尋ねる場面がありました。「まだ10才でないので、お父さんに読んでもらっている」「もう10才になったから一人で読んでいる」と答えていました。
読んでもらうか、一人で読むか、10才は子どもの読書にとっても大きな分岐点になります。10才を過ぎてもその子が望むなら読んであげていいと思いますが、10才は本当のひとり読みが始まる時と言ってもいいようです。絵本を読んであげるお母さんは多いですが、昔話や幼年文学、児童文学もどうぞ読んであげてください。ぜひお家で、長い物語を、10才までに1冊でも2冊でも読んであげてください。お父さんに読んでもらうのもいいですね。春休みはそのチャンスです。
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