清里に来て１０回目の夏。こんなにゆったりと過ごせた夏は初めてである。今年はアルバイトを２人入れて４人体制で準備万端とお客様に備えていた。ところがいつもの年よりお客様が少なく「あらまぁ！」。振り返れば毎年必死でやっていた。よくあんなに頑張ってやれたものと思う。人の手があることはなんて有り難く良いんだろうと思った。庭の草もきれいに刈り込み、窓ガラスもきれい、私の手も痛くならず、気持も穏やか、お客様にも丁寧に対応できたと思う。板室温泉の大黒屋で感じたのは良い宿には良いスタッフ、人の手が足りている。今年は人材にも恵まれてアルバイトがいなくなってしまう９月からが思いやられる。毎年１０月・１１月になってしまう梅干し干しも８月にできた。
やっと夏らしい日がここ何日か続いてこうでなくてはと喜んでいる。しかし風はもう秋風、なんて短い夏。今年は６月ごろから緑のカーテンが話題になっていた。ミューのダイニングルームも西日が強く夕食の時に暑くなってしまうので、カーテンやブラインドを閉めたりして何とか対応してきた。「そうだ！ミューも緑のカーテン」とおもい、朝顔とゴーヤを植えたのだが雨が多くなかなか成長しないでカーテンになるのかとやきもきしていた。緑のカーテンには程遠いのだが、今朝朝顔が咲いていた。ゴーヤは花が咲く様子もなくどうなるのだろう。
庭にはカクトラノオ（写真）や水引草が咲き始めている。
「朝食の盛り付け方に愛がある」なんてお客様に言われてしまった。盛りつけるとき一番考えるのは限られた食器だけど、どれに入れたらこの料理に似合うかなということ。絵も額縁によって印象が違ってくるが料理と器の関係もそうだと思う。昔、母の友人が「額縁は絵のドレス」と言われたと聞いたが、料理もおんなじどのドレスを着せるかに悩む。ずーと梅雨のような気がしていたが、もう８月になり立秋も過ぎた。夏が来ないで秋になってしまうのだろうか。２０回目を迎えたフィールドバレエも昨日で終わってほっとした。毎日夕方になるとお天気が気になって落ち着かなかった。今年は雨が多くどうなることかと思ったが、何度も奇跡が起こって公演中止は一日だけだった。
（写真は庭のタマアジサイ・.蕾から～花に）