今年は本当に天候が不順で、なかなか暖かい日が続かない。庭の草花や木達も芽を出したが、何日か前の霜でやられてクタンとなっているのがある。
お遍路から帰って10日以上経ってしまったが、過ぎてしまえば遠くになってしまう。あの十日間を少しずつ書いてみようかと思う。
64番前神寺から65番三角寺までは45.2キロ。私の足では一日で行けそうもないので、28.3キロのところの宿を取る。朝から雨が降り始め、初日なのに~と思ったが街中の平たんな道なので雨合羽を着て歩く。雨の日は腰を下ろすところがなくてなかなか休憩がとれない。やっと集会所の前の軒下にベンチがあったので休憩。お遍路の人が通りかかったので一緒にしばらく歩く。地元西条の人で一度お遍路は終わったのだが、昨秋お母さんが無くなり供養になるかと再び歩いているとのことだった。2歳で父親が亡くなり女手一つで育ててくれた母だからと言われた。我が息子達がちらつく。
お遍路姿には不似合いなお店でやっと昼食。しばらく歩くと四ツ角のところで「ストップ!ストップ!」と毛糸のチャップリンのような帽子を被った目のぎょろりとした老女に声をかけられた。「ちょっと待っていなさい」と言われて待っていると、前のお店からアンパンとお茶を買って「お接待!」と渡された。「今日初めてのお接待!」と喜んでいただく。83歳・内田季子さん有難うございました。