やっと「寒中見舞い」を書き終えた。「寒い冬です」「寒い冬です」と書いていたら嫌になってきて、ナナを連れて春探しにでた。ミューの回りの緑を探すと、隣の麦畑のひょろひょろした麦苗、庭のユキノシタ、万年青、ヒメオドリコソウ、クリスマスローズ、ハコベ、オオイヌノフグリなど寒さに耐え抜いている姿があった。春にたくさんの花をつけるコブシの木があるお気に入りの散歩道に行くと、八ケ岳、南アルプスが良く見えた。見晴らしの丘の枯草に腰をおろして、胸いっぱいに深呼吸をするとかすかにかすかに春の香りがした。今朝の新聞のコラムに『「探梅」という言葉がある。春を告げる梅の花を探すというので、冬の季語になっている。いかにも春の訪れを待ちきれず、いち早くその兆しを見つけようという人の心の弾みが伝わってくる。・・・・・・・・』とあって人の思いは同じなんだと思った。.
このところ二週続けて水曜日に映画を見た。スピルバーグ製作総指揮の「SAYURI」とニキ・カーロ監督の「スタンドアップ」の2本である。「SAYURI」は桃井かおりがオーデションを受けて出演したというので関心があった。チャン・ツィイー主演の究極のゲイシャ・ムービーとかで、ハリウッドが作った日本映画である。時代は戦前から戦後にかけての物語で、祇園の町や衣装、日本がアメリカ人が作るとこうなるのかと面白かった。一緒に行った友人は「あんなのおかしい!」と憤慨していた。「スタンドアップ」は実話に基づいた作品で、離婚して子どもを抱え生活のために女性鉱山労働者となった主人公が、男性社会の中で耐えがたいセクシャル・ハラスメントを受けて立ち上がり、やがては回りの意識さえも変えていくという内容であった。両方とも女性を主人公にした映画で、描かれ方は違っていたが、生活のために男性社会の枠の中で働くという共通点を感じた。この季節の楽しみは映画、温泉、料理教室にスキー、私の充電期間である。