久しぶりに岩波ホールで映画「二人日和」を見た。「エキプ・ド・シネマの会」に入ってつながりが切れないようにしているのだがなかなかいけないでいた。京都の町家を舞台に静かに流れていく夫婦愛の物語である。同じことを繰り返しながら過ぎていく時間の積み重ね、このところ平凡な日々に心惹かれている。主演は栗塚旭・藤村志保。栗塚さんは私が上京したての頃、「新撰組血風録」というテレビドラマに土方歳三役で出ていた。伯母が勤めていた病院の女医さんが大フアンだったのでよく覚えている。私は沖田総司役で出ていたさわやかな笑顔の島田順司さんが好きだった。栗塚さんに向き合うのはそのとき以来だと思う。良い感じに年をとっておられた。映画が終わりしみじみと余韻に浸っていたら、素敵な方がお見えになりましたと紹介があり、藤村志保さんが現れたのにはびっくり。美しい人はいくつになっても美しく、プログラムなんか買ってサインしてもらった。野村恵一監督は私と同年。良い日本を撮るなーと思った。映画の最後に多くのエンジェルが紹介されていて、この映画がたくさんの人たちの協力でできたものと分かった。
時々行っているマクロビオテイックの料理教室に、パトリシオ・ガルシア・デ・パレデスさんが特別講師でやってきた。パトリシオさんはスペイン生まれの35歳。お母さんがマクロビオテイックで腎臓ガンを治したことから興味を持ったそうだ。マクロビオテイックとは「大きく、長く生きるための技術」という意味で、日本の「食養生」を発展させた食事法だそうだ。この日のメニューは①かぶと粟のポタージュ・②カリフォル二ア ロール・③テンぺ照り焼き・④かぼちゃサラダ・⑤豆腐チーズと板麩のカツ・⑥フルーツクランチでした。動物性のものは一切使わず、マヨネーズも豆腐から作った。この食事は食べた後お腹が気持ちいい。ミューの食事にもこれらを取り入れてはいるが、お肉や魚も使っている。「食を通じて健康になる」という考え方は中国の「医食同源」だけでなく、古代ギリシャの哲学者たちの考えにさかのぼるそうだ。サプリメントではなく食べ物で健康になっていきたい。