貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

7 千曲市: 長楽寺  

2016-12-29 16:22:59 | 日記
7 千曲市: 長楽寺   

9月10日 13:55~14:50

 芭蕉の目的の姥捨山の田毎の月が見える所

である。

 稲穂がもう少しで盛りという時期。黄金色

に色づき始めた稲穂と千曲川も空も雲も満天

の歓びの中にあり。

 まさに、観月の寺である。

 姨捨の道先案内をついでに参照。

 おもかげや 姨ひとりなく 月の友 芭蕉

という句碑は見当たらず。

 同道した越人の句碑はあり。

 他諸々の俳人の句碑が林立していた。

長楽寺の巨木は桂でそこに切りたった崖があり、

「姨石」と呼ばれている上で一人のんびり風景と

涼風を楽しんだ。

 捨山ぐらいの高さでは、這ってでも降りてくの

ではないか等思いも巡らしていた。

 説明板にも記載されているように、

「くまもなき月の光をながむれば まず姨捨の山ぞ

                 恋しき」

と西行法師が詠った歌を芭蕉は口ずさんでいたの

だろう?


 同行した越人の句碑に、

「さらしなや三よさの月見雲もなし」

とあるように、芭蕉は、8月14日から三日間晴天

に恵まれ、この地に降り注ぐ満天の星の中の月を

眺め、月光を存分に浴びたようだ。

 そして、月光の下独り泣き濡れる姨の姿を幻視

して一句詠んだのであろう。

 面影塚という名称はあるが、句碑は見当たらず。

説明板



観月の寺:長楽寺



越人句碑

  「さらしなや三よさの月見雲もなし」



姥石からの千曲川をのぞむ風景