加賀市:全昌寺
2015年(平成27年)10月31日
山中温泉を出立した芭蕉は一旦小松の町に
戻ってから、大聖寺という城下町のはずれに
ある禅寺、全昌寺に泊まる。
この寺には山中で別れた曽良が前夜泊まっ
ており、次の句を残していた。
よもすがら 秋風聞くや 裏の山 曾良
<句意>一晩中(なかなか眠れず)裏山に
吹き渡る秋風の音を聞き明かした。
一夜の隔て千里に同じ
前の夜は曽良が泊まり今夜は私が泊まる。
たった一晩の隔たりに過ぎないのだが、二人
が千里も遠くに隔たっているような気がする、
と曽良のいない寂しさを表している。
この禅寺で一夜を明かした後、今日は越前
まで行こうと慌しくする芭蕉に、若い僧が
硯や紙を持って駆け寄ってきて、句を詠んで
欲しいと懇願する。
禅寺に宿泊した場合、翌朝その礼に庭などを
掃除してから出立するのが習わし。それをせ
ずに旅立つ謝意を込め、芭蕉は即興で次の句
を詠んだ。
庭掃いて 出でばや寺に 散る柳
<句意> (出発しようとすると、おりか
ら柳の葉がはらはらと散った。せめてこの寺
に散る柳の葉を掃き清めて、出立したい。)
全昌寺は、見事に整備された寺であった。
住職は若いが、寛心の方であった。
全昌寺山門
全昌寺説明板
本堂
芭蕉などの句碑群
芭蕉と曾良の句碑説明 日本百名山の著者深田久弥氏は、実は俳人でもあり。彼が弟子として造る。
深田久弥の句碑
奥の細道説明碑
2015年(平成27年)10月31日
山中温泉を出立した芭蕉は一旦小松の町に
戻ってから、大聖寺という城下町のはずれに
ある禅寺、全昌寺に泊まる。
この寺には山中で別れた曽良が前夜泊まっ
ており、次の句を残していた。
よもすがら 秋風聞くや 裏の山 曾良
<句意>一晩中(なかなか眠れず)裏山に
吹き渡る秋風の音を聞き明かした。
一夜の隔て千里に同じ
前の夜は曽良が泊まり今夜は私が泊まる。
たった一晩の隔たりに過ぎないのだが、二人
が千里も遠くに隔たっているような気がする、
と曽良のいない寂しさを表している。
この禅寺で一夜を明かした後、今日は越前
まで行こうと慌しくする芭蕉に、若い僧が
硯や紙を持って駆け寄ってきて、句を詠んで
欲しいと懇願する。
禅寺に宿泊した場合、翌朝その礼に庭などを
掃除してから出立するのが習わし。それをせ
ずに旅立つ謝意を込め、芭蕉は即興で次の句
を詠んだ。
庭掃いて 出でばや寺に 散る柳
<句意> (出発しようとすると、おりか
ら柳の葉がはらはらと散った。せめてこの寺
に散る柳の葉を掃き清めて、出立したい。)
全昌寺は、見事に整備された寺であった。
住職は若いが、寛心の方であった。
全昌寺山門
全昌寺説明板
本堂
芭蕉などの句碑群
芭蕉と曾良の句碑説明 日本百名山の著者深田久弥氏は、実は俳人でもあり。彼が弟子として造る。
深田久弥の句碑
奥の細道説明碑