貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

捨て難し 風流!

2019-07-20 09:16:31 | 日記

捨て難し 風流!

令和元年7月20日

 風鈴の短冊が引き裂かれ、

直すこともすっかり忘れて

いる。

 蒸し暑さで、思い出す。

 あの音の冷涼感はいいなあ!!

 日本にしかない風情、風流の一つ。

 本殿の風鐸が、庶民の家に!

魔除けからの出発だそう。

 ここは、三島市の日枝神社。 

 

 平安時代からの神社で山王社

とも称され、山王さんとして

親しまれる。

 神社には国の重要文化財に

指定されている

「紙本着色山王霊験記」1巻が

ある。

 奥書の冒頭の「弘安11年初春」

という文字から、鎌倉時代に制作

されたものとされ、作者は不明だが

日枝神社の縁起を物語っている。

 日枝神社の御神木は椎の木。

 樹齢450年超。

 そして、

 芭蕉の俳文碑は、芭蕉来沼300年

を記念して設置される。

「芭蕉もこの日枝神社の神前に

旅の安全平安を祈ったであろう」

ということから、この地に建てら

れることになったという。

 芭蕉真蹟を拡大して句碑とした

もので、詞書と句が刻まれる。

 詞書には

「長月の末都を立て、初冬のみそか

ちかきほど、沼津に至る。

 旅館のあるじ所望によりて、

風流捨がたく筆を走らす」

とあり、元禄四年(1691)の初冬、

すなわち十月の晦日近くにここ

沼津宿の旅館で詠んだもの。

句は、

「都いでゝ 神も旅寝の

  日数(ひかず)哉」

 芭蕉は、9月28日粟津無明庵を

出て、10月29日江戸着。

 神々の出雲への旅と、はからずも

時を同じくしたのに興じた句。

 我が家の風流なる風鈴(小田原)、

捨て難し!

今から短冊をつけよう。