貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

敦賀市本隆寺その2 芭蕉萩塚「萩の塵・・」と西行!

2023-05-24 14:54:39 | 日記
令和5年5月24日(水)
 萩塚には、芭蕉杖跡の石碑もある。                                    「寂し塚」というのもあるそうだが…?
<萩塚>

 芭蕉の句碑の他、
芭蕉が種の浜(色が浜)訪問を
切望した源となった
西行の歌碑もある。
 西行の歌は、
 「汐そむる 
   ますほの小貝
      拾ふとて 
   色の濱とは  
    いふにやあるらん」
<芭蕉句「小萩ちれ・・・・」碑>

 芭蕉のもう一句である三句目は、
「浪の間や 
   小貝にまじる 
      萩の塵」
 浜辺に降りて、
小貝拾いもしたかったかなあ。
<芭蕉句「波の間や・・・・」碑>

 なお、
『奥の細道』「種の浜」の段、原文。
「十六日、空霽(はれ)たれば、
ますほ(ますお)の小貝ひろはんと、
種(いろ)の浜 に舟を走す。
海上(かいしょう)七里あり。
天屋何某(てんやなにがし)と云もの、  
破籠(わりご)・小竹筒(ささえ)など
こまやかにしたゝめさせ、
僕(しもべ)あまた舟にとりのせて、
追風(おいかぜ)時のまに
吹着(ふきつき)ぬ。 
  浜はわづかなる
海士(あま)の小家にて、
侘しき法花寺(ほっけでら)あり。
爰(ここ)に茶を飲、
酒をあたゝめて、
夕ぐれのさびしさ、
感に堪たり。
「寂しさや 
  須磨にかちたる 
      浜の秋」
「波の間や 
   小貝にまじる 
      萩の塵」
  其日(そのひ)のあらまし、
等栽(とうさい)に筆をとらせて
寺に残す。