☆大学生の、いわゆる「アーパー」な娘4人が、「スプリング・ブレイク(春休み)」に青春の自由を求め、罪悪感なく強盗を犯して資金を得、海岸の町にグレイハウンド(か、どうかは知らんのだが)で旅立つ。
自由を満喫する4人。
そもそもが、露出度の高い服装だったが、この頃から、ずーっとビキニ姿である(^_^;)
で、ハメを外しすぎた4人は警察の厄介になるも、保釈金はない。
そんな4人を救ったのが、胡散臭い地域の大物売人で、4人は、自由のうちに、その男に囲われていくのだった。
男をジェームズ・フランコが演じ、私は、その芸達者ぶりに感激した。
基本、私は、爽やかセクシーには、さほどのエロスを感じないので、ジェームズ・フランコの、チンピラにも見える容貌の中の瞳の優しさに物語の深みを感じた。
まあ、4人の娘に幼さが残っている点も、その無防備さも良かったけんども。
さて、作品自体だが、傑作といえよう。
全編これ、セリフで語ることを極力排したドキュメント的な作りでありつつ、
時間軸を前後させ、ひたすらに、イメージ上の「スプリング・ブレイク」をポエティックに描写し続ける。
最終的に、押しつけのテーマはないのだが、次第次第に、時間が前後するモンタージュの中で物語は高まっていく。
この作品に、感性の分岐点を刺激されまくる若者も多いのだろうなぁ・・・。
しかし、向こうの学生、ちょっとハッチャケ過ぎな気もするぞなもし。
メインの女のひとりは、散々に半裸でエロをまき散らしつつ、求めてきた男に対して、処女死守の態度をするし、
ちょいと、アメリカン・ギャルの貞操のボーダーラインが気になるのだった・・・。
(2013/07/23)
☆面白かった。
いちお、ホラーなんでしょうが、モンスターがいきなり飛び出てきて、こちらを驚かすてな展開は全くなく、
全て、「サイレント・ヒル」と言う異界と、そこに蠢く異形の者たちの構築で、こちらの気持ちを不安にさせるという面白さに満ちていた。
世界構築が、とにかく徹底的だった。
主人公が、さらわれた父を求めて「サイレント・ヒル」を探索し、多くの場景の中を進むのだが、その多くのセットの、ことごとくの細部までが、こちらの感情を不安定にさせる要素で満ちていた。
それぞれの造詣が、シュールでゴシックな前衛芸術みたいで、目が離せない。
内容などはほとんどない。
しかし、全編、異界&クリーチャー博覧会を眺める風情で、不快が楽しくてしょうがない。
また、主人公(アデレイド・クレメンス)が、「イイオンナ系の少女」で、それも新しかった。
私は無性に、「♪チェ・チェ・チェ チェックポイント!」の藤井一子を思い出してしまった。
(2013/07/23)