☆・・・変な映画で、この変さはヨーロッパ的で、とてもアメリカの作品とは思えなかった。
大学勤務の主人公は、予告編などでは「恋愛下手」などと語られているが、それでは済まない、ある意味、思い込みの激しい自己中なタイプ。
異性とつきあっても半年ともたないマギー.
でも、子供は産めるうちに欲しい。
元数学者の子種ならば頭のいい子が出来るのではないかと、知り合いに過ぎないその男の精子を提供してもらい、シリンジ法(セルフ人工授精)などを試す。
だが、その時、ちょうど、親密になりつつあった、キャリアな大学教授を妻に持つ、並大学の学者・ジョンが、マギーの部屋のベルを鳴らす。
立ち上がって対応すると、せっかくチャレンジしたシリンジ法だが、どうやら、体内から流れ出てしまう。
だが、その時、マギーは、冷たい妻との生活に疲れたジョンと結ばれてしまう。
・・・数年後、マギーは、ジョンとの子も生まれ、また、ジョンの子供たちとの半生活にも慣れてきていた。
が、次第に、ジョンが、自分の小説家の夢に没頭し、家庭をおろそかにしだした。
いや、ジョンとマギーとの馴れ初めが、そもそも、ジョンの試作小説の批評であったから、当初から、ジョンは変わらない。
ここでマギーが別れる判断を下すのも一つの道。
しかし、マギーは、更に、ジョンを元の奥さんに戻そうとまで考えるのだ。
そうして物語は進んでいく。
到底、共感の得られないはずのマギーだが、マギーが悪意で「多くの人生の選択肢」を選んでいるのではないことが、見ているこちらにもわかるので、見終えた後、妙な感動が起こってくる。
不思議な味わいの、変な作品だった。
マギーの子供のリリーは、もう、メチャ可愛かった^^
元奥さん役のジュリアン・ムーアは、ギスギスになってから、今、飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍だが、なーんか、悪い意味で私の彼女に似ている気がする^^;
(2017/02/04)