『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[今日のバレエ姉妹人間(40:ロシア上空)]

2022-03-03 10:35:09 | 新・海の向こうでの冒険

☆……これ、2004年に書いた文章だが、文中時間は1995年頃のことだ。
 何故か、俺、文の最後で、ロシアの古都としてキエフの地名を出している。
 バレエやっている女の子って、だいたい、面長の色白、髪をひっつめにした顔だよね^^

  [モスクワ経由パリ行き(ロシア上空の美人姉妹)](2004/12/3)

▼私は、人生で重要なことがあり、二泊一日のフランス旅行を敢行したことがある。
 7万2千円のアエロフロートのチケットを購入し、成田にて機乗の人となった・・・。
 私は通路側の席だったのだが、隣りの席に、とても可愛い日本人姉妹がいた。
 10歳と8歳くらいの娘で、どちらも比較的おとなしいのだが、やはり子どもらしくキャーキャー言ってもいる。
 しかし、その向うに、二十代後半ぐらいのお姉さんがいて、「静かにしなさい」とか厳しくしつけていた。
 私が、そちらの会話を小耳に挟むに、どうやら、二人は、バレエの留学を、モスクワかパリにするらしいのである(モスクワでトランジット後、姿を見せなかったので、モスクワ留学か・・・)。
 どうやら、その厳しいお姉さんは、二人のバレエの先生らしいのだ。
 姉妹は、とても美しい顔立ちで、整いすぎていて、・・・二人とも髪をヒッツメの髪型にしていたので、同じ顔に見えたのだが、やや妹の方の体が小さかった。
 どっちにしても可愛いので、私は、昔のアメリカのアニメに出てきた「ヒューヒュー・ポーポー」を思い出すのだ。

     

 二人は、飛行機に緊張しているのだろうか? 姿勢正しく座っていた。
 膝に両手をちゃんと乗せて、背筋を伸ばしていた。
 そのお姉さん先生の顔も、とても綺麗だった・・・。
 瓜実顔に切れ長の瞳、鼻筋がビシッと通っていて、あごも尖っている。
 ただ、口もとだけが、姉妹に注意をし続けているので曲がっていた^^;

▼さて、機中の食事タイムになった。
 ・・・私は何を食べたか忘れてしまったが、バリバリ食っていた。
 ふと、隣りを見ると、姉妹は機内食を前にして、お姉さん先生の指示を待っている。
 お姉さんは、二人の食事のパッケージを開くと、そのオカズ一品一品を指差し、「これは食べてイイ。これは食べちゃダメ」と示すのだった。
 それは、【カロリー制限】であった・・・。
 バレリーナっちゅうのは、こんな小さな時から、体型維持を考えなくちゃならないのだなあ、と思ったものだ。

▼機内の彩光は閉じられ、電灯は消され、睡眠タイムになった。
 私は、本を読んでいた。
 お姉さん先生はグースカ寝ていた。
 けれど、可愛い姉妹は起きていた。
 特に会話を交わしている訳でもなく、これからの生活を考えると緊張で眠れないのかも知れず、アーモンドみたいな瞳を前に向けていた。
 私は、時おり、その可愛い顔を見つめた・・・。

▽睡眠タイムも半ばになり、スチューワーデスさんが、希望する人にのみ、飲み物を配っていた。
 私の前の人がジュースを受け取っていた。
 私も、受け取るつもりだった。
 そしたら、隣りの姉妹が小声で呟いてるのだ。
「貰おうか?」「でも、怒られるよ」「ノド、渇いちゃったよ・・・」「私も・・・」
 つまり、ジュースを飲みたいのだが、お姉さん先生に怒られるのが怖いのだ。
 だから・・・、私は聞いた。「オレンジジュースでいいかな?」
 すると、二人は同時にコクンと頷くのだ・・・。
 我々は、それぞれのジュース入りの紙コップを手にし、口に運ぶのだ・・・。

▽だが、更に問題を二人が襲う!
 今度は、空になった紙コップがやばいのだ。
 横で寝ているお姉さん先生が目覚めたら、ジュースを飲んだことがばれて、折檻を受けるはめになる!
 再び、隣りの姉妹が小声で呟いている。
「どうしよ」「どうしよ」「ばれちゃうよ」「どうしよ」
 だから、私は、二人の前の空になった紙コップをすかさず取ると、自分の物に重ねた。すると、二人は安堵の表情を浮かべるのだった・・・。

▼そろそろ、飛行機はモスクワ空港へ着陸態勢に入っていた。
 お姉さん先生は、相変わらず、二人に注意ばかりしている。
 教育的指導ってやつか・・・。
 私は、このお姉さんが、いささか気に入っていた。
 綺麗な顔して、イビキをかいて寝るし、二人を教育するに際し容赦ないのである^^
 そのお姉さん先生が、手提げからキャンディーの袋を取り出した。
 着陸するにあたり、気圧の関係で耳が痛くなるので、二人に飴を舐めさせるのだろう。
 そして、二人に配りだした・・・。
 すると、思いがけないことが起こった!
 可愛い姉妹の上の方が、お姉さん先生に、『このお兄さん(私)にも飴をあげてくれ』と言い出したのだ。
 お姉さん先生は、心から不審そうな視線を私に向けた。
(何で、この美しい私が、こんなムサイ男にも、飴をやらなきゃならないのよ)って感じの表情だ・・・。
 私は、思わず、作り笑いをしてしまったよ^^;

▽そうして、姉妹の手から受け取った「ライオネス・コーヒー・キャンディー」を口に含みながら、二人のプリマが、キエフの舞台で踊っている姿を想像するのだった・・・。(2004/12/3)


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