もう梅雨明けでしょうねえ。今年の梅雨はそれなりに雨が降りましたねえ。豪雨災害も全国各地で発生してなかなか大変です。雨が降ると、走れないのが辛い。この時期は少し走ると汗だくになる。雨中を走っても濡れるのは同じだから、ということで、少々の雨なら走ったら、と家人に言われるのです。でも、雨の中走っていると、なんという変人だ、と思われるに違いない。そんな変人にはなりたくないのでありました。でも、もう暑さがかなわん夏本番ですねえ。
まあ、そんなこんなで、今回はヘンデルのハープシコード組曲第1~4番。演奏はグレン・グールドであります。1972年の録音。この曲、チェンバロ組曲と言われるときもあります。今回ハープシコード組曲としたのは、このCDがそうしているからです。当然ですが、ピアノで演奏されるときは、こんな風には呼ばれず、キーボード組曲と言われますね。キース・ジャレットやリヒテルの演奏では、この呼称が用いられています。英語ではハープシコードだから、これが妥当ですかね。私はチェンバロの方が好きです。
私は、グールドのことについては、それほど聴いている人ではないので、グールドがピアノ以外の鍵盤楽器を演奏している例をそれほど知らないのです。バッハのフーガの技法ではオルガンを弾き、ハープシコードを弾いているのは、このヘンデルくらいではないかと思っています。それなりにびっくりであります。このことのついて、グールドは、「ただ、おもしろそうだったから」と言われています。そんなんでしょうかねえ。でも、私ハープシコードが少々苦手なこともあって、この曲もピアノを用いている方が好きです。だから、ここはやはりグールドには、ピアノで演奏してもらいたかったなあ、と思うことしきりであります。
と、言うのも、このグールドの演奏、おおよそハープシコードの演奏とは思えないのであります。まず、楽器の音色。恐らく使用しているのは、モダン楽器でしょうが、まあ、あまりハープシコードとは思えないよな音が聞こえてきます。それがたいそうな違和感を感じるのです。あまり聴き慣れないギターをあまり響かせないようにしたような音ですねえ。私は、この楽器は少々苦手なので、こんな音が出せるのか、くらいの認識です。それ以外でも、ピアノを弾くように弾いていることもあり、ハープシコードがこんな音でこんな演奏ができるのか、と思うのであります。それゆえ、あまりハープシコードの演奏のよさが感じられないし、こんな風に演奏するなら、ピアノの方がいいのではないか、と思ってしまいます。
まあ、そうは言っても、このグールドの表現力は他に比べられないものですね。悪く言えば、好き放題やっている。またはこのヘンデルの曲を考え抜いて、これ以上の表情はないであろうというところまでの演奏である。どちらかと言えば、即興性の高さを感じますが、それだけでは片づけられないほどの演奏であり、極限まで高めたものとも言っていいと思います。やはりさすがグールド、バッハだけではなく、ヘンデルにおいても凄味のある演奏を聴かせてくれます。そう考えると、ピアノでなくハープシコードでの演奏も正解だったのかな、と。
第1組曲のアルマンド、クランドの美しさ、私は好きですねえ。第2組曲のフーガのアレグロは、バッハのようです。第3組曲のアルマンド、クランドもとてもいい。そして、アリアと5つの変奏曲は、この演奏のひとつの頂点であります。第4組曲でも、アルマンドとクランドはいいですねえ。どれも穏やかな曲ばかりをあげましたが、アレグロやジークなどでのハープシコードの響きも鮮烈であります。でも、やっぱりピアノでも聴きたいな、と第5~8組曲も聴きたいなと、思います。
今日は、17日。祇園祭の前祭の山鉾巡行です。もう長いこと見てませんが、神輿渡御もあわせて見たいな、と思います。24日の後祭にでも見に行きたいな、と思っていますが、なんせ暑いからねえ。
(SONY M31512 2007年 輸入盤)
まあ、そんなこんなで、今回はヘンデルのハープシコード組曲第1~4番。演奏はグレン・グールドであります。1972年の録音。この曲、チェンバロ組曲と言われるときもあります。今回ハープシコード組曲としたのは、このCDがそうしているからです。当然ですが、ピアノで演奏されるときは、こんな風には呼ばれず、キーボード組曲と言われますね。キース・ジャレットやリヒテルの演奏では、この呼称が用いられています。英語ではハープシコードだから、これが妥当ですかね。私はチェンバロの方が好きです。
私は、グールドのことについては、それほど聴いている人ではないので、グールドがピアノ以外の鍵盤楽器を演奏している例をそれほど知らないのです。バッハのフーガの技法ではオルガンを弾き、ハープシコードを弾いているのは、このヘンデルくらいではないかと思っています。それなりにびっくりであります。このことのついて、グールドは、「ただ、おもしろそうだったから」と言われています。そんなんでしょうかねえ。でも、私ハープシコードが少々苦手なこともあって、この曲もピアノを用いている方が好きです。だから、ここはやはりグールドには、ピアノで演奏してもらいたかったなあ、と思うことしきりであります。
と、言うのも、このグールドの演奏、おおよそハープシコードの演奏とは思えないのであります。まず、楽器の音色。恐らく使用しているのは、モダン楽器でしょうが、まあ、あまりハープシコードとは思えないよな音が聞こえてきます。それがたいそうな違和感を感じるのです。あまり聴き慣れないギターをあまり響かせないようにしたような音ですねえ。私は、この楽器は少々苦手なので、こんな音が出せるのか、くらいの認識です。それ以外でも、ピアノを弾くように弾いていることもあり、ハープシコードがこんな音でこんな演奏ができるのか、と思うのであります。それゆえ、あまりハープシコードの演奏のよさが感じられないし、こんな風に演奏するなら、ピアノの方がいいのではないか、と思ってしまいます。
まあ、そうは言っても、このグールドの表現力は他に比べられないものですね。悪く言えば、好き放題やっている。またはこのヘンデルの曲を考え抜いて、これ以上の表情はないであろうというところまでの演奏である。どちらかと言えば、即興性の高さを感じますが、それだけでは片づけられないほどの演奏であり、極限まで高めたものとも言っていいと思います。やはりさすがグールド、バッハだけではなく、ヘンデルにおいても凄味のある演奏を聴かせてくれます。そう考えると、ピアノでなくハープシコードでの演奏も正解だったのかな、と。
第1組曲のアルマンド、クランドの美しさ、私は好きですねえ。第2組曲のフーガのアレグロは、バッハのようです。第3組曲のアルマンド、クランドもとてもいい。そして、アリアと5つの変奏曲は、この演奏のひとつの頂点であります。第4組曲でも、アルマンドとクランドはいいですねえ。どれも穏やかな曲ばかりをあげましたが、アレグロやジークなどでのハープシコードの響きも鮮烈であります。でも、やっぱりピアノでも聴きたいな、と第5~8組曲も聴きたいなと、思います。
今日は、17日。祇園祭の前祭の山鉾巡行です。もう長いこと見てませんが、神輿渡御もあわせて見たいな、と思います。24日の後祭にでも見に行きたいな、と思っていますが、なんせ暑いからねえ。
(SONY M31512 2007年 輸入盤)
でも耳が慣れてくると面白いです。無い物ねだりですが、この楽器でグールドが弾く「調子の良い鍛冶屋」が聴けたらよかったのにと思います。