NHKの朝の連ドラ”ごちそうさん”を見ながら、夫とうるうる。 (見ていない方にはなんのことだか・・)
ヒロインめ以子が、みんなで一緒に食べたい、みんなに喜んでもらいたい・・いつも念じて行動するそ思いは日々溢れている。
天神祭りを通じそんな思いが通じた瞬間瞬間、家族が揃うに至る次々の事柄に涙が・・
「家族みんなが揃うって、本当にいいね・・素晴らしいことやね」 その辺のタオルで涙を拭きながら夫に言った。
ドラマが終わっても、そんな事を話していたら電話が鳴った。
「誰や?(こんな朝から)」 「母さんやわ多分」
その多分だった。
「おめでとう」 「お母さんやわって言ってたのよ」 話し始めたら夫が「貸してん」と電話をとった。
「お母さんありがとうございます・・旅行楽しめました? お元気で・・今から会社へ行くけん」
「今ね、けんつくさんとごちそうさん見ながら二人で泣いてね、家族が揃うっていいねって話してたのよ」
母はドラマを見終わってかけてくれたのだ。
「そうかね、あんた一緒に見る人がおる、一緒に泣ける人がおるのは幸せなことじゃよ感謝しんさいよ」
はっとした。 言われるまで(二人・・ってあたり前のように)何気に話したのに、母の言葉にはっとさせられた。
「お母さん、すごいね。 すぐにそんな言葉が出るなんて本当にすごい。 お母さんはなんでも感謝やし、なんでもプラス思考、すごいね」
そう言いながら涙が止まらない。
「朝お仏壇のお父さんに、みくが64歳の誕生日を迎えたよと報告したよ」
私ばかりか、兄弟皆が同じようにいくつになろうと、母は誕生日には必ず電話で祝ってくれるのだ。
半分泣きじゃくりながら「私はお母さんみたいな母親にはなれないわ、いつもなんでもそんな風に思われへんし、子供たちにもそこまで思いが
足りて無いし、本当にダメやわ」
笑いながら「そがに思わんでも・・。 まぁ身体に気をつけて元気で頑張りんさいよ」 90歳の母に言われた。
「お母さんこそ身体に気をつけて・・」
電話を切った後、かなわない母の深い親心に打たれたと同時に、自分の至らなさや薄っぺらな心に力が抜けた気がした。
友人からの便りやメール、ブロ友さんからのメール、姉や妹たちからも電話やメール、病院からダイレクトメールまで・・
夕方にはひろとやゆいちゃん、愛ちゃんからも電話・・みんなからおめでとうを言ってもらった。
夫は卓球に行くし、次女はこの所仕事が忙しく残業が続いているし、14日のゆいちゃんと一緒にお祝いしようと娘は言っていたのに、
母さん一人は可哀そうだと、次女もなつめやかんたも急きょやってきた。
1人でも充分だったのに、にぎやかな夜になった。
老いて迎えるほどに幸せであることの感謝、そして誕生日は生んでくれた親に感謝する日でもある。
朝決まり文句ではあるが(生んでくれてありがとう、お母さんの子供に生まれてきて幸せです)
母にはこの通りには言わなかったが、心の中でつぶやいた。
泣きっぱなしの一日。