日々雑感 ~写真と思い~

今日と言う日は、二度と来ない。 
だから今日を大切に・・そんな私のデジカメ散歩 

* 彼岸花 仏となりし 母と重なり・・ *

2022年10月02日 | 雑感


今でも不思議に思う。
 
母が亡くなる20日前、地元の妹がパートから帰っている時間、ポケットの中のスマホが音を立て、すぐさまキャッチした。
兄嫁さんからだった。 「お姉さんからビデオでグループライン入ってるよ!」急いでみんなに電話をした。
すぐさまビデオ電話で、兄嫁さんと母、姉、妹たち、私の6人がビデオに顔を見せた。
ビデオ電話の時は母はきれいに髪をとかしてもらっている。 顔色のいい母のそばでいつも笑顔の絶えない兄嫁さん。
とっさの姉妹はすっぴん。

「お姉さんいつも有難うございます。 お母さん顔色いいねぇ・・お母さん、私が分かる?」 
銘々に声をかけたが母は笑顔でうなずく。 娘たちの顔が分かる。 会話ができるのだ。 母位高齢になると、認知症で
子供の顔さえ分からないと言う人のいる中で、明るく会話をいつも心がけ母と楽しく時間を費やして下さるお姉さん。
妹が帰る時間を待ってライン・・が、兄嫁さんの心遣いである。

この日原爆記念日は、2年前亡くなった姉の旦那さんの祥月命日だった。 
「明日みんなでお参りに行くよ」姉が言ったら「お線香あげといてね」これが私たちと交わした最後の母の言葉になった。
この会話の20日後、母は旅立ったのである。

母の納骨式は、3ヶ月にかかるので、49日でなく35日の日になった。 お彼岸の中で母は仏様になった。
文学少女の妹が「彼岸花・別名・曼珠沙華、サンスクリット語で天界の花、天に向かった方々が、下界にいる心思う人たち
への情熱の色、そう勝手に・・」その解釈は還暦を待たず逝った父、そして2年前お嫁さんに親を看てもらうのは辛いと一日
でも長くと病気と闘い力尽きた3歳違いの兄の元へ、母は。 

何かしら妹の解釈に・・両親と兄、3人がこれから天国で楽し気に過ごしながら、5人の家族を見守ってくれている・・。
そう思えると、生きる力をもらえたような気がしている。
今、あちこちに・・大阪でも街路樹のそばや公園でも色鮮やかに咲いている。 
母が好きだった花ではないが、この時期彼岸花にはずっと母を重ねて行くことであろう。 


(写真は、10年以上も前豊中の古民家に咲いていた彼岸花)