77歳現役、モードの女王

フィギュアスケート全日本選手権開幕、島岡美延です。
毎年、“クリスマスどころじゃない”選手たちの熱き戦いが楽しみ！
海外選手がいないからこその緊張感…、自分の思い描いた演技ができるのは、果たして誰？
こちらは、誰を敵に回そうが、自分の信じた道を歩き続けてきた女性。
映画『ヴィヴィアン・ウェストウッド 最強のエレガンス（28日公開）』をご紹介します。
エリザベス女王から“デイム”の称号を与えられた世界的ファッションデザイナー、ヴィヴィアン・ウェストウッド。
英国カルチャーのトップの座に君臨し、77歳にして生涯現役を誓う彼女のドキュメンタリーは、最初から人をくったよう。
インタビュアを挑発し、一方、カメラの前で自らを突き放すようなショーの作品へのダメ出し。
音楽史を変えたパンクムーブメントを生み出すまでの秘話、デザイナーとして躍進したあと挫折し、無一文からの再出発。
2度の離婚と25歳年下の公私にわたるパートナー…、息子を含め“とんがった”家族の姿。
なんとも、パワフル！

心は自由、という生き方

太陽の日差しが少ない師走、島岡美延です。
リハビリ専門病院で入院患者さんの“訓練”を見ていると、不自由な機能を回復させるため、様々な過程があるのだと気づきます。
“障害のある人”のイメージを勝手に決めつけていませんか？
映画『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話（28日公開）』をご紹介します。
筋ジストロフィーという進行性の病気だった鹿野靖明さん（1959～2002）の笑いと涙に溢れる人生をぜひ、知って下さい。
身体は不自由でも心は自由…、そんな彼を演じたのは、大泉洋。
札幌で暮らす鹿野は、車椅子に乗り、動くのは首と手だけ。
介助なしでは生きられないのに、病院を飛び出し、ボランティアたちと自立生活を送っている。
夜中に突然、バナナを食べたいと言い出す鹿野に振り回される医大生ボラの田中（三浦春馬）。
自分の彼女の美咲（高畑充希）に一目ぼれした鹿野に、愛の告白まで頼まれる始末。
ボラに加わった美咲も、夢を追う鹿野に感化されて…。
“生きる力”は周囲に広がっていくのです。

日本の男女格差110位

平成30年間、何も進まなかったのか…、島岡美延です。
ジェンダーギャップ（男女格差）の大きさを国別に順位づけした、世界経済フォーラムが公表した報告書。
日本は149カ国中110位で、昨年の114位から上がった…、といっても主要七7カ国中最下位は変わらず。
特に政治分野では123位から125位に後退、これは“女性閣僚一人”の現実を見ても明らか。
熊本市議会では、生後七か月の長男を連れて議会に出席しようとして“処分”された女性市議がいました。
セクハラの被害者に対し、男性政治家、官僚らから信じがたい発言が相次ぎ、絶望的な気持ちになったことも。
今年ご紹介した映画『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』に、1970年代、“女は男より劣る”とされたテニスの女子選手たちが、立ち上がった歴史が描かれています。
その時に設立された女子テニス協会は、このたび、「出産などでツアーを離れた選手が復帰しやすくなるルール」を決めたそう。
自分たちで歴史を変える…、日本の男女格差をなくしていくのは私たち。

男女の出会いから“管理”され・・・

最高気温12度でこの時期らしい気温に、島岡美延です。
今週は昼間は暖かくなりそう。
気候データは過去からの蓄積があって、天気予報ができて、未来の予測もより精度の高いものになっています。
100年後の地球は、人類は…。
映画『クマ・エロヒーム（22日公開）』をご紹介します。
昨日のラジオに23歳の坂田貴大監督と、主演の村上由規乃さんが登場。
タイトルはヘブライ語で“神々よ、立ち上がって下さい”という祈り…、2117年の地球とは別の惑星が舞台。
この星を管理する宗教団体によって、地球から送り出されていたアユムとエマ。
幼い頃に出会うことが決められた二人。
妊娠と出産が激しく推奨された世界、なかなか子どもが宿らない二人は…。
追い詰められていく二人の物語は、SFの形をとっているけれど、今の日本かも。
先日、ニュースで“DNAレベルで相性のいい男女を引き合わせる”サービスを利用する人々を取り上げていました。
効率のよさを求める人々、管理、監視される社会の先には…。

男子は、悔しくないの？

スポーツ界から嬉しいニュース続々と、島岡美延です。
卓球では、張本智和選手のグランドファイナル史上最年少優勝。
早田・伊藤ペアも中国ペアにストレート勝ちで優勝。
バドミントンのワールドツアーファイナルでは、リオ五輪金メダリスト、タカマツペアが四年ぶりの優勝。
一方で、パワハラや勝利至上主義からの問題が噴出した今年。
女子選手たちが声を上げたことは、きっと未来につながっていくはず。
女子といえば、医学部入試で不利な扱いを受けて合格ラインを変えられていたことが発覚しました。
“他の大学でもあること”と言われていたのはやはり本当で、次々と続いて…。
ついには「受験時の女子はコミュニケーション力が高い、男子はあとから追いついてくるので、入試で落としてしまうのは…」との理論も飛び出しました。
ところで、一連の問題で怒っているのは、ほぼ女子。
男子は悔しくないのかしら？
“ゲタをはかせてもらったんでしょ”とか“この男性医師も裏口入学？”って目で見られているかもしれないんですよ。

シチリアの実際の誘拐事件から

北風に乾燥、インフルエンザも流行期に、島岡美延です。
平成30年間を振り返る様々な企画があるかと思えば、「今年の○○」も増えているような。
「△△△事件」と呼び名がつけられ、想像するのも恐ろしい事件がいくつも起きた時代でもありました。
イタリアで、1993年に実際に起きた凄惨な事件も、人々の記憶から消せないものになったよう。
映画『シシリアン・ゴースト・ストーリー』をご紹介します。
事件の記憶をあえて幻想的なラブストーリーにすることで、犠牲になった少年を忘れずにいたい、そんな想いから生まれた本作。
シチリアの小さな村の森のはずれで、13歳の少年ジュゼッペが、突然、姿を消した。
彼を好きだった同級生ルナは、謎だらけの失踪を受け入れられない。
大人たちが口をつぐむ中、懸命に彼の行方を追ううち、不思議な湖にある“入り口”から、闇の世界へ…。
彼女をこの世界に戻せるのは、二人の不滅の愛…。
シチリアの美しい自然とともに、人間の残酷さ、純粋な心の強さを胸に刻んで下さい。

後ろの気配、気づいていますか

昨日ほどの北風は収まりそう、島岡美延です。
そんな冷たい風よりも心が凍りそうになるのは、沖縄の光景。
自分が住む県の“自慢の名所”に大量の土砂が投じられていく…、近くでそんな事態を目撃したら、と想像力を持ち続けたいです。
さて、今月の姿勢テーマ『周りの様子に気づくゆとりを持とう』を実践していますか？
前から近づいてくる人が、ぶつかる寸前までスマホを見たまま…、こんな事態に慣れきってしまった感のある平成30年。
前の様子に気づかない人々は、“後ろからの気配”にどれくらい気づいているかしら。
例えば、あっという間に背後からきて、人の横、ぎりぎりをかすめていく自転車の気配は？
運転する人の中には、自分の身体・自転車の幅・荷台という“動く塊としての大きさ”を把握しているか心配になる人も。
特に注意してほしいのは“後ろに乗せている子どもは、動く”ということ。
ヘルメットなどは万全でも、のけぞったり、手を横に伸ばす子どもを見ることは、少なくないです。
たまには、後ろの確認を。

世紀の歌姫、真実の告白

風が冷たく真冬の寒さに、島岡美延です。
国に想いが届かない…、ヨーロッパの国々、日本では今朝、沖縄で緊張が高まっています。
東京のど真ん中に“土砂投入”のような実力行使はあるのか…。
平成を駆け抜けた女性アーティストの引退が話題だった今年。
こちらは「世紀の歌姫」と言われたオペラ歌手、そうあの人しかいません。
映画『私は、マリア・カラス（21日公開）』をご紹介します。
音楽史に永遠に輝く才能、世界に一つの歌声、高度なテクニックを自在に操る歌唱力…。
その類まれな歌手としての才能に加え、エキゾティックな美貌とカリスマ性で聴衆をとりこにした不世出のディーヴァ。
ただ、スターだった彼女は、数々のスキャンダルも桁違い！
未完の自叙伝、未公開映像・音源、封印されたラブレターも公開されるドキュメンタリーです。
ギリシャの大富豪オナシスとの大恋愛、その彼が元ケネディ大統領夫人ジャッキーと結婚したことを新聞で知った時は…！
誰も知らないマリア・カラス。歌声もたっぷりご堪能あれ。

“災”の多い一年でしたが

今年の漢字は「災」、島岡美延です。
自然災害だけでなく、“人災”も多かった1年、というのが理由のよう。
詐欺などの犯罪もあれば、先日はスマホ通信不能なんて出来事もありました。
機能不全にしか見えない国会、というのも、国民にとっての“大きな災い”ではないかしら。
私も、今年の漢字は「災」が揮毫されるのだろうなあ、と予想しつつ、平成最後だから、もう少し明るい文字になるかな、と思っていましたが…。
今年は、平昌五輪でフィギュアスケート、スピードスケートの金メダル、大いに沸きました。
サッカーW杯は、直前の監督電撃解任から決勝トーナメント進出まで果たして、盛り上がりました。
大坂なおみ選手は、全米オープン優勝で一気に脚光を浴びました。
卓球もバドミントンも世界一を争う選手が次々と…、東京五輪への期待が高まります。
16歳の紀平梨花選手がシニアデビューでGPファイナル優勝、同じ16歳の藤井総太七段が史上最年少、最速で100勝達成。
感動の快挙も多かった平成30年でした。

レディー・ガガ、スターになる

誕生日＆「今年の漢字」の12月12日、島岡美延です。
個人的には“重”…。
北海道旅行で台風、地震、停電、帰宅困難などが重なり、家族の健康問題などもありました。
それにしても平成って、“平”や“成”の印象がまれなくらい、災害、犯罪などの困難が多かった？
そんな平成最後の年末に“成る”作品を。
映画『アリー/スター誕生（21日公開）』をご紹介します。
歌手を夢見ながらウェイトレスとして働くアリーを満を持して映画初主演のレディー・ガガ。
国民的人気を誇るミュージシャン、ジャクソンをブラッドリー・クーパー。
彼はW主演を果たしながら、初監督のメガホンも。その演出、見事です。
ジャクソンに歌の才能を見いだされ、一気にスターダムへと駆け上っていくアリー。
激しい恋に落ちて、固い絆で結ばれる二人だったが、アリーとは対照的に、全盛期を過ぎたジャクソンは、酒などに溺れていき…。
歌うシーンはすべて“編集なし”。
その“ホンモノ”の気迫が、熱く心を揺さぶります。