アンネイ手帖

キモノや着付け、暮らしの覚え書き。

4月文楽へ型染めのキモノで。

2015-04-29 | キモノ


春の文楽公演でしたが、もうショールも羽織も不要な暖かさ。
単衣の前に着ておきたかった春らしい袷、生地がとても軽くて楽な1枚です。
鳥や花やでんでん虫、もうちょっと恥ずかしいような雰囲気に包まれてしまうので、無機質な名古屋帯をあわせました(逃げ)

千松ちゃんとは型染め親子か姉妹か。


そして2015春、これが最後の袷キモノとなりました。
単衣カモン!


文楽のゆかり・4月文楽第1部へ

2015-04-29 | 日記


文楽劇場のロビーでまったり(足!)
今回はこないだ見た玉男さん襲名祝い口上の無い方を観劇しました。
文楽のゆかりさんでお願いしましたので解説を聴けます。
たいへん物静かな後藤先生ですが、お聴きしていると中毒性のある解説です。
「見どころ」や「実は」などを教えていただいて、いよいよ観劇です。

絵本太功記(えほんたいこうき)
夕顔棚の段/尼ヶ崎の段

なにそれー!? 
と、鼻の穴が膨らむ封建制度甚だしいお話ですが、
人が死ぬ場面を演じる人形って、いつ見ても生々しくて怖い。

天網島時雨炬燵(てんのあみじましぐれのこたつ)
紙屋内の段

心中ものです。あほぉ。

伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ)
火の見櫓の段

八百屋お七です。
とても印象的な舞台で、大きな拍手で幕が閉まります。
暗闇にはらはらと散る桜の花びら、床には大夫さんと三味線がずらり、大迫力です。
最近とみに増えた海外からのお客様も、躍動感ある舞台で喜ばれたのではないかな。

終演後、お人形さんの解説をしていただきました。
今回は「吉田玉佳」さん「吉田玉翔」さん「吉田玉路」さん(だと思ふ)


このすぐ後に靱猿を使われる玉翔さん!ギリギリまでありがたいことです。
このあと続けてとてもチャーミングな玉佳さんの解説、まるで福をまき散らすかのような笑顔の人形使いさんですが
なんと足使い20年、左を15年という修行ののちに主遣いとしてご活躍とのことです。
35年黒子!想像を絶する・・・と私のようなド素人が思いがちですが、
大師匠の方々に足と左は「玉佳さんでないと!」と大事にされてきたとか。
我々の想像を超える師弟関係の深さなどを垣間見させていただきました。


すごいなぁ。
その玉佳さん、間違えて8kgの重たい人形を持ってきてしまいました~、どうぞどうぞ持ってみてください、下駄も履いてください先代の玉男さんのものです~(


なんて良い人なの
私がいつも拝読しておりますブログ「豊松清十郎、焦らず、怠けず、諦めず。」
にも、清十郎さんの玉佳さんへの愛情が端々に書かれています。
あ、こちらのブログ、ぜひ読んでください!
あの清十郎さんが・・・と思うようなアレコレがとても意外で楽しくて、ますます劇場へ行きたくなるのです。
そして清十郎さんの人形、本当に素晴らしくて実は前々から大好きなのであります。

夕刻からは後藤先生を交えて楽しいドキドキ懇親会


初心者の愚なる疑問にも真面目にお答えいただき、恐縮&感激至極でありました。
ゆかりさん、皆さん、ありがとうございました。
次の公演を楽しみにしております!