吉良吉影は静かに暮らしたい

植物の心のような人生を・・・・、そんな平穏な生活こそ、わたしの目標なのです。

哲学者ヴィトゲンシュタインの言葉×透明標本『透明な沈黙』青思社/2010,8,20第1刷

2018-02-09 06:31:53 | 紙の本を読みなよ 槙島聖護
 また来たかっ!と身構えたヒト居ます?・・・今回はちょっと休憩して、カタの力を抜いて楽しめる本を書棚から引き出してきました。



 この本は、哲学者ヴィトゲンシュタインの著作からテキトーな言葉を抜き出して、それに透明標本の写真を割付して『いかにも意味ありげな雰囲気を楽しむ』という、いわば『カッコつけ』用の本なのです。

 筒井康隆風に言えば『わし、ヴィトゲンシュタインなんか読んじゃうんだもんね。けけけけけ。』って感じですか。


※いかにも意味ありげな言葉が並んでいます。

 これに透明標本を配置・・・バブル全盛の頃、独身男性セレブが化石標本を手に入れ、部屋に飾って楽しんだ、そういう感覚です。


※パラパラと頁をめくると、心が安らぐ(のかっ!?)。

 私に言わせれば『これは、いわば一種のオカルトである』と。

 『オカルトは過去にあった学問体系の瓦礫である』というのが私の信条で、例えば仏教の奥義を記した仏典を『ありがたいお経である』と、もてそやし『これを唱えれば悪霊が退散する』などと信じること、オカルトとはそのようなものなのです。

 ものごとは本来の意味を知り、理解すること肝要です。それを啓蒙「くら(蒙)きを啓く」と言うのです。




※せっかくですから、ちゃんと読んでみましょう!(↓)・・・2018年8月29日追記

 【関連記事】ヴィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む
 第1章:世界は、事実の総体である。事物の総体ではない。
   ・・・モノではなくセンテンスの総体こそが世界を表すのである。
 第2章:私たちは事実の像をつくる。
   ・・・世界を理解をするにはその写像が必要である。
 第3章:可能的世界の写像が論理空間である。
   ・・・世界は事実から成り、論理空間は命題から成る。
 第4章:すべての哲学は言語批判である。
   ・・・哲学とは、考えることができるものとできないものの境界を明らかにする活動である。
 第5章:命題は、要素命題の真理関数である。
   ・・・見かけの文法構造ではなく、真の論理形式を明らかにすることが哲学の目的である。
 第6章:論理空間において、謎は存在しない。
   ・・・そもそも問うことができるなら、その問いには答えることもできる。
 第7章:語ることができないことについては、沈黙するしかない。

Judas Priest "Painkiller(ペインキラー)"・・・1990年リリース

2018-02-08 07:47:02 | 洋楽邦楽を問わず音楽はイイ

 言わずと知れた「メタル・ゴッド」ジューダス・プリーストの最高傑作の呼び声も高いアルバム。



 まず、1曲めの出だしから圧倒されます。
 ジューダス・プリーストの持ち味といえば「ド派手なツイン・リード・ギターに加えて高音域のヴォーカル」ですが、ドラムスはいまひとつ。最初から最後まで単調に打ち続けるといった曲も少なくなかったのですが、このアルバムで元レーサーXのテクニシャン「スコット・トラヴィス」が加入、ブラストビートの導入でバンドのイメージが一気に変わりました。

 表題曲「Painkiller(ペインキラー)」にみられる「ドラムスのみによる導入部」はまさにスコット・トラヴィスの面目躍如。「前奏なんてドラムスだけで充分さ」という声が聞こえてくるようです。そこへツイン・リード・ギターの雄叫びに加えてロブの超絶金切声が重なるという「いままでの常識を破った」曲なのですっ!まあ聞いてみてくださいっ!

Judas Priest - Painkiller


 「ペインキラー」というのは「鎮痛剤」の意味ですが、ここでは「世紀末に降臨する架空の破壊神」の名前として使われています。ヘヴィメタではこうした「アルマゲドン」を扱った曲が多いのです(ええ、嫌いなヒトには「実にクサい」歌詞でしょうが)。「エキサイター(fromステンド・クラス)」等、ジューダスにはこうした曲が多くあり、どれもイイ曲です。

 このアルバムを最後にレーベルとの契約問題でロブ・ハルフォードが脱退、(ロブの復帰まで)ジューダス・プリーストは長い迷走の時代を迎えます。

 黄金期最後の輝きとなったアルバムにして最高傑作!これなくしてジューダス・プリーストは語れませんっ!

<収録曲>
1.ペインキラー PAINKILLER
2.ヘル・パトロール HELL PATROL
3.オール・ガンズ・ブレイジング All GUNS BLAZING
4.レザー・レベル LEATHER REBEL
5.メタル・メルトダウン METAL MELTDOWN
6.ナイト・クローラー NIGHT CRAWLER
7.ビトウィーン・ザ・ハマー・アンド・ジ・アンヴィル BETWEEN THE HAMMER & THE ANVIL
8.ア・タッチ・オブ・イーヴル A TOUCH OF EVIL
9.バトル・ヒム BATTLE HYMN
10.ワン・ショット・アット・グローリー ONE SHOT AT GLORY

 私のオススメは1.6.8.です。

-------☆☆☆-------
※おまけ画像:

※モバちゃんの腕に輝くジューダス・プリースト・ウォッチ(何時かサッパリ分からん。わはは)。


Queen "The Works"(1984年2月27日リリース)

2018-02-06 07:04:25 | 洋楽邦楽を問わず音楽はイイ
 最近『音楽ブログかっ!?』と思われるくらいCDに関する記事を書いていますが、こう続くとやっぱりご本尊に登場して戴かないと、です。
 "The Game"で、イキナリ短髪にしたフレディー・マーキュリーの姿に『ゲッ!』と思ったファンは多いはず。
 "Hot Space"からはヒゲまでたくわえ『スーパーマリオ化』・・・ああ許してください!デビュー当時の姿はナンだったのか!?(このヒトの感性はときどきついて行けないが、これはファンに対する挑戦「これでもまだファンを続けますか?」だよね)。

 で、 "The Works"ですが、名曲粒揃いです。



<収録曲>
1.RADIO GA GA - Radio Ga Ga (Taylor) 5:49 *
2.ティア・イット・アップ - Tear It Up (May) 3:28
3.永遠の誓い - It's a Hard Life (Mercury) 4:08 *
4.マン・オン・ザ・プロール - Man on the Prowl (Mercury) 3:28
5.マシーン・ワールド - Machines (Or 'Back to Humans') (Taylor/May) 5:10
6.ブレイク・フリー (自由への旅立ち) - I Want to Break Free (Deacon) 3:20 *
7.愛こそすべて - Keep Passing The Open Windows (Mercury) 5:21
8.ハマー・トゥ・フォール - Hammer to Fall (May) 4:28 *
9.悲しい世界 - Is This the World We Created...? (May/Mercury) 2:13

 1.はレディー・ガガが名前をこの曲から採った名曲です・・・H.G.ウエルズの『火星人襲来』をオーソン・ウエルズがラジオドラマ化して起こった事件(ラジオの影響力が大きかった時代を象徴する出来事)が歌詞に織り込まれています。

 まずは、数ある中から3.の"It's a Hard Life"を聴いて戴きましょう!

 このVTRではフレディー・マーキュリーの『ヘンさ』爆発!・・・ブライアン・メイは髑髏ギターが気に入ったみたいだけど、ロジャー・テイラーとジョン・ディーコンはもはや『ついて行けない』状態(ロジャー・テイラーは後に『衣装の首が詰まって苦しかった』と述懐、ジョン・ディーコンと2人ただ茫然と立ち尽くしている!?)。必見です!

Queen It's A Hard Life (Official Music Video 1984)


 続いて6.の"I Want to Break Free"です。

 この曲はカンバーバッチ版シャーロック・ホームズでモリアーティのテーマみたいに使われて笑えました。
 最初(と後半の一部)に登場する女装はイギリスの有名な番組のパロディ、注目すべきは中盤の牧神に扮したフレディです(ニジンスキーが好きなのがアリアリと見て取れます)。このヒト、もはや『唯一無二』です!

Queen - I Want To Break Free (High Quality)


註)ニジンスキーは伝説的なバレエダンサー。『薔薇の精』や『牧神』に扮し、その跳躍の美しさで人々を魅了した。

毎日寒いです!・・・ペギミンHはまだか!

2018-02-05 18:18:18 | 映画・ドラマを観て考えよう
 立春だというのに、毎日寒い日が続きます。

 何でこんなに寒いんだ!ペギラでも近くに居るンぢゃないだろうか?(ペギミンHはまだか!)


※冷凍怪獣ペギラ(ウルトラQより)

 この寒波は、実は『地球温暖化の影響』なのだそうです(にわかに信じ難いのですが・・・)。

 地球温暖化の影響でジェット気流が蛇行し、ジェット気流の北側になった地域に北極圏の大気が流れ込んでいるのだとか。2月8日(木)まで寒い日が続くそうです。皆さまお気をつけて。

Angra "REBIRTH(リバース)" ・・・2001年11月13日/ビクタートーキングマシン

2018-02-05 08:28:39 | 洋楽邦楽を問わず音楽はイイ
 ブラジル生まれのバンド「Angra(アングラ)」。



 創立時の主要メンバーだったアンドレ・マトス(vo.)ほか合わせて3名が脱退して崩壊寸前だったバンドをキコ・ルーレイロ(G.)が中心になって奇跡的に立て直した。
 これは、その復活宣言となったアルバム。再び演奏できるようになった喜びが溢れている!
 名盤中の名盤 "REBIRTH(リバース)" です。

 新しくヴォーカルを担当したエドゥ・ファラスキの声も伸びやかでなかなかイイ。

 それにしてもキコ・ルーレイロのギターテクは超絶!もはや神業ですっ!

 名曲 "Nova Era”のライブで確認してみてくださいっ!



 収録曲は

1 In Excelsis
2 Nova Era・・・・・・これが最高!数ある中でもナンバー1の名曲です。
3 Millennium Sun
4 Acid Rain
5 Heroes of Sand
6 Unholy Wars: Pt. I, Imperial Crown/Pt. 2, Forgiven Return
7 Rebirth
8 Judgement Day
9 Running Alone ・・・バンドの苦闘を感じさせる曲、繰り返される"Answer me"が心に残る。
10 Visions Prelude・・・ショパンに大胆にも歌詞を付けてメタル化した曲。
11 Bleeding Heart

 歌詞を見ても『どうしようもなく絶望していた中から立ち上がり復活した』というバンドの経緯がヒシヒシと感じられる内容です。
 オススメします。